asahi.com： 真田幸村とお江―長野・上田／大阪 - 愛の旅人 - トラベル池波正太郎「真田太平記」 »〈ふたり〉へ真田幸村とお江―長野・上田／大阪 いつの世も、湯煙は疲れた体を癒やし、心を和ませる。 幸村人気は今も健在。「真田まつり」には女忍びも登場、色を添えた＝長野県上田市の上田城跡で 巨木が枝を伸ばす大坂夏の陣の古戦場、茶臼山＝大阪市天王寺区で 真田庵の鳥居には六文銭の紋が＝和歌山県九度山町で 「あなた様はまだ女体をご存じないのでは……」 硫黄がにおう湯煙の先に、お江（こう）の豊かな乳房が揺れる。真田幸村１８歳。舞台は信州・別所の「隠れ湯」である。 池波正太郎の小説「真田太平記」に描かれたお江は、幸村の父昌幸に仕える忍びの集団「草の者」の女忍びだ。 乱暴者のいとこに襲われた幸村を救った直後のこと。幸村の血はまだ騒いだままだ。 性技にもたけている年上の女忍びが血気にはやる若殿を鎮めるのはたやすい。小柄な幸村は、お江の両腕にすっぽりとかくれる。大人にする喜びを感
