今思えば、『ポケモン』小説の1巻を書き終えたあたりから、ロケット団のイメージ曲の作詞、映画版1作目の脚本を書いていた頃の僕は、『ポケモン』人気に対するプレッシャーを感じるとともに、それに負けてたまるかという気持ちも湧き上がっていた。 その頃の『ポケモン』アニメに対する僕のテンションは、いつもの僕の関わる他の作品群と比べても、異常と感じられるほど高かった。 小説の1作目を実際に書いたことで、自分なりの『ポケモン』世界観が、アニメシリーズが開始された時以上にがっちり固まってしまった。 それまでの『ポケモン』アニメに対してのシリーズ構成としての僕の立ち位置は、ゲームを元にしたアニメシリーズをいかに面白くするかのお手伝い気分でいたつもりだった。 だが、どうせプレッシャーを感じるのなら、『ポケモン』アニメプロジェクトの一員としてではなく、直接、僕自身に襲ってくるプレッシャーにしたかった。 作品全体の