「今後10年の間に日本企業の約3割が後継者未定になる」――2017年の中小企業庁の調査により浮き彫りになった中小企業の後継者問題。このまま放っておくと、2025年頃までに約650万人の雇用と約22兆円のGDPが失われると予測されています。 今回は後継者の道を選んだ、コエドブルワリーで知られる協同商事代表・朝霧重治さん、破格のオーダースーツが話題の佐田代表・佐田展隆さん、WEBメディア運営などを手掛けるノヴィータ代表・三好怜子さんにお話を伺いました。事業も経歴もバラバラの3人ですが、後継者としてのやりがいや苦労には共通点がありました。 私たちが「後継者」になったワケ――まずは、みなさんの現在の事業内容についてお聞かせください。 佐田展隆さん(以下、佐田):本格的なオーダースーツを19,800円という破格の値段で仕立てるスーツ専門メーカーを経営しています。仙台と中国北京の郊外に自社工場があり、