警護がつく中、東京・銀座を歩くIOCのバッハ会長(中央)=東京都中央区で2021年8月9日午後4時6分(読者提供) 東京オリンピックの閉幕から一夜明けた9日、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が東京・銀座を訪れ、人だかりができる一幕があった。 目撃した40代の女性によると、ポロシャツ姿のバッハ会長は午後4時過ぎ、警護がつく中で銀座の中央通りを散策した。近くの道路にはパトカーや五輪関係の車両が…
総務省幹部が放送事業会社「東北新社」側から繰り返し接待を受けていた問題は24日、官僚らの大量処分に発展した。浮き彫りになったのは国家公務員倫理法に基づく倫理規程が禁じる違法な接待だ。その席には同社に勤める菅義偉首相の長男の存在もあり、いびつな関係に厳しい目が向けられている。 問題となった会食のうち、山田真貴子内閣広報官は総務審議官だった2019年11月に1人あたりの飲食代が7万4203円の接待を受け、和牛ステーキや海鮮料理などが主に提供されたという。 東京・新橋を行き交う人々からはあきれる声が聞かれた。「考えられない金額。ふざけんじゃないよ」。東京都江東区の会社員、鈴木哲也さん(44)はそう憤り「恩は恩で返すと普通思うだろうし、何かある時には総理の息子の顔が一番に浮かぶだろう」と顔をしかめる。渋谷区のフリーランスの女性(24)も「高すぎる。自分だったら、その対価に何かしなきゃいけないと思う
毎日新聞と社会調査研究センターは16日、全国世論調査を実施した。菅内閣の支持率は33%で、2020年12月12日に行った前回調査の40%から7ポイント下落した。不支持率は57%(前回49%)だった。20年9月の政権発足直後の調査で64%だった支持率は、前回に続いて大幅に低下し、不支持率が上回っている。 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府が発令した緊急事態宣言について、どう思うか聞いたところ、「遅すぎる」との回答が71%にのぼり、「妥当だ」の18%を大きく上回った。「必要ない」は7%、「わからない」は5%だった。宣言の対象については、「全国に広げるべきだ」との答えが50%で、「全国に広げる必要はない」は42%。「わからない」は8%だった。
法務省が、検察官にも国家公務員法の定年延長規定が適用されるとした解釈変更について、省内の会議や内閣法制局などとの打ち合わせに関する文書を保存していなかった。毎日新聞が2020年2月、政府が前月末の閣議で、黒川弘務東京高検検事長の定年を延長したことなどを踏まえて関連文書の開示を請求したのに対し、法務省は「請求時点で議事録などは省内にない」と回答した。定年延長は国会で審議中の検察庁法改正案で明文化されているが、法改正の基礎となる解釈変更の「意思決定過程」は不透明なままだ。 公文書管理法4条は「行政機関の意思決定過程の合理的な検証」を可能にする文書作成を義務づけている。毎日新聞は2月17日、法解釈変更の経緯を検証するため、検察官の定年延長に関して「法務省内部の検討、および法務省と首相、内閣官房、内閣法制局、人事院との面会、打ち合わせ、会議に関する文書一式」の開示を請求した。 法務省が4月22日に
新型コロナウイルス患者の病床提供を目的に日本財団が開放するとした、つくば市の研究所跡地。約5万7000平方メートルの広大な敷地に約9000人の軽症者を受け入れることを計画している=日本財団提供 新型コロナウイルスに感染した軽症者の病床を確保するため、日本財団(本部・東京都)が茨城県つくば市の財団所有地に約9000人滞在の施設を整備するとした計画が波紋を呼んでいる。3日に発表された計画について、つくば市側は寝耳に水だったといい、「大規模な患者の受け入れについて住民の合意を得ていくのは難しい」と困惑している。 発端は日本財団の笹川陽平会長が、東京都内で3日に行った緊急記者会見だった。笹川会長は東京都で感染者が急増している状況などを踏まえ、「医療崩壊が迫っている」として財団所有地に軽症者の滞在施設を造ると表明した。東京パラリンピック強化拠点の体育館「日本財団パラアリーナ」(東京都品川区)や隣接地
参院総務委員会で学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざん問題で自殺した近畿財務局職員の遺族が国などを提訴したことに関して質問を聞く安倍晋三首相=国会内で2020年3月19日午後4時16分、川田雅浩撮影 安倍晋三首相は19日の参院総務委員会で、森友学園に関する財務省の文書改ざん問題で「国民の信頼を揺るがす事態となり、行政府の長として大きな責任を痛感している。改めて国民におわび申し上げる」と陳謝した。国民民主党の森本真治参院議員の質問への答弁。 文書改ざん問題では、自殺した近畿財務局職員の手記が18日発売の週刊文春に掲載された。首相は自らも手記を読んだことを明らかに…
政府が新型コロナウイルス感染症を巡る報道をした特定の番組に対し、ツイッターで相次いで反論している。首相官邸幹部は「事実と異なる報道には反論するよう指示した」と明かした。しかし、不正確な反論をして報道機関に再反論されたり、自由な論評を萎縮させかねない内容が含まれたりするなど問題が起きている。【秋山信一】 政府による反論は5日以降、テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」を名指しして行われた。
衆院予算委員会で和泉洋人首相補佐官との海外出張について質問に答える厚生労働省の大坪寛子官房審議官=国会内で2020年2月7日午後2時8分、川田雅浩撮影 10日の衆院予算委員会で、和泉洋人首相補佐官が昨年8月の出張時、厚生労働省の大坪寛子官房審議官と共に私的に京都市内を観光したとされる問題に関連し、和泉、大坪両氏が2018年の4回の海外出張(ミャンマー、インド、中国、フィリピン)で、内部がつながった「コネクティングルーム」に宿泊したことが明らかになった。外務省が立憲民主党などの会派の山井和則氏(無所属)に答弁した。【大場伸也】 和泉、大坪両氏は18年9月のインド出張で、コネクティングルームに泊まっていたことは、大坪氏が7日の衆院予算委で認めていた。山井氏は18年に、インドのほかにミャンマー、中国、フィリピンも共に出張したとして「先日、インドのホテルは和泉氏と大坪氏の部屋が内部でつながっている
安倍晋三首相は説明を「拒みません」。国会議員が「刑事告発」や「検察当局の捜査」を理由に疑惑の説明を拒むケースが相次ぐ中、菅義偉官房長官は21日の記者会見で、「桜を見る会」を巡って首相が自身への刑事告発を理由に説明を拒むことは「全くありません」と断言した。 菅氏は会見で、首相の対応について「国会で出た時は丁寧に説明されてきている。当然、国会の中で議論があれば、丁寧に説明をさせていただく」と述べた。また、河井克行前法相や菅原一秀前経済産業相が詳細な説明を拒んでいることについて、「政治家は自らのことについては自…
「桜を見る会」で招待客たちと記念撮影する安倍晋三首相と妻昭恵氏(前列右)=東京都新宿区の新宿御苑で2019年4月13日、喜屋武真之介撮影 「桜を見る会」に首相や与党などの推薦で招待された人たちの名簿を、内閣官房と内閣府が会の直後に廃棄したとされる問題で、名簿の保存期間を「1年未満」とした両官庁の対応に官僚からも疑問の声が上がっている。名簿には内閣官房を含めた各省庁の「推薦者名簿」と、実際に招待される参加者の「招待者名簿」があるが、両名簿の保存期間を1年未満にしているのは内閣官房と内閣府の一部だけで、不自然さが際立っている。 内閣官房の推薦者名簿には、首相や与党の推薦で招待された人たちが記載され、内閣府の招待者名簿には内閣官房を含めた各省庁からの推薦者が取りまとめられている。両官庁は、文書管理規則が改定された2018年と19年に開催された2回分の名簿を1年未満の文書として、会の直後に廃棄した
各府省から送られてきた数々の不開示決定通知書。首相との面会に関する文書は「不存在」と記されていた=東京都千代田区で4月10日撮影 「霞が関には闇から闇に消える文書がある」 2017年の春、こんなミステリアスな話を官僚OBから聞いたのがきっかけだった。私は同僚と「公文書クライシス」取材班を発足させた。2年以上に及ぶ取材で見えたのは、あらゆる手段を使って記録の公開を避けようとするすさまじい隠蔽(いんぺい)体質だった。 私たちの取材に、20人近い現役官僚が重い口を開いた。彼らが明かした公文書を隠す手口は大胆かつ巧妙だ。 表に出したくない記録があれば、業務で使っている明らかな公文書であっても、「個人のメモだ」と言い張って情報公開請求の対象から外す。近年は電子メールで重要なやりとりをし、それが残っているのに「メールは電話で話すのと同じだ」などという理屈で公文書にはしない。ウェブで公開されている公文書
「桜を見る会」で招待者にあいさつして回る安倍晋三首相=東京都新宿区の新宿御苑で2019年4月13日、喜屋武真之介撮影 安倍晋三首相主催の「桜を見る会」の前日の4月12日に首相の後援会が開いた「前夜祭」を巡り、首相の地元・山口県下関市の田辺よし子市議(無所属)は19日、国会内で開かれた野党追及本部の政府側へのヒアリングで「会費5000円を支払わなかった人がいる」と証言した。首相は国会で「受付で安倍事務所の職員が1人5000円を(ホテルの代わりに)集金した」と答弁しているが、野党議員からは「後援会主催で飲食を提供して会費を受け取っていないなら、公職選挙法違反ではないか」と指摘する声が上がった。【大場伸也、江畑佳明/統合デジタル取材センター】
政府は17日の閣議で、東京五輪の観戦チケットに「首相枠」や「首相官邸枠」、「議員枠」があるかを尋ねる質問主意書に対し「答えることは困難」とする答弁書を決定した。理由については「『首相枠、官邸枠および議員枠』の意味するところが明らかではない」とした。 立憲民主党の田島麻衣子参院議員の質問主意書に答えた。田島氏は観戦チケットについて「…
判決後、大阪高裁前で喜びを見せる木村真・大阪府豊中市議(中央)ら=大阪市北区で2019年12月17日午後1時31分、山本康介撮影 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却を巡り、国が当初、売却額と値引きした根拠を開示しなかったのは違法だとして、大阪府豊中市の市議が国に11万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は17日、一部を適法とした1審判決を変更し、全額の賠償を命じた。国が値引きの根拠を非開示にしたことを1審は適法と判断したが、中本敏嗣裁判長は違法と指摘。「値引きの根拠は売却価格と同様に、公表すべき重要な情報だ」として、市議側の主張を全面的に認めた。 森友学園を巡る一連の問題が表面化するきっかけとなった訴訟で、国有地売却を巡る重要な情報を開示しなかった国の姿勢が違法と判断された。市議側が控訴していた。
参院本会議で「桜を見る会」とその前夜祭を巡る問題について野党議員の質問に答える安倍晋三首相=国会内で2019年11月20日、川田雅浩撮影 最近の国会を見ていて、ふと気づいた。安倍晋三首相以下、閣僚や官僚までもが、野党などの質問に「お答えは差し控える」と、答弁や説明を拒む場面が激増しているのだ。「桜を見る会」の問題でも聞き飽きたこのセリフ、どのくらい発せられたか? 調べると「悪夢の民主党政権」(安倍首相)もかすむ驚きの実態が明らかになった。【吉井理記/統合デジタル取材センター】 「説明拒否」の12パターン 国立国会図書館は、衆参両院の議事録をインターネット上で公開している。読者もパソコン、スマートフォンでご覧いただきたい。 国会で、政府が国会議員の質問について説明を拒む時、主に①お答えを差し控え……②回答を差し控え……③答弁を差し控え……――の3パターンがある。「コメントは差し控え……」もあ
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