NICTサイバーセキュリティ研究所は、暗号の安全性評価を実施しており、その一環として、量子コンピュータでも解読が難しいと期待される次世代暗号の一つとして知られる、格子暗号の評価を行っております。このたび国際会議Eurocrypt 2016*1にてNICT研究者により発表された格子暗号評価アルゴリズムのC++言語による実装コードを公開いたしました。 暗号方式の安全かつ効率的な運用のためには、適切なパラメータ設定が必要ですが、そのためにはパラメータと解読にかかる時間の具体的な関係を評価する必要があります。具体的には、①暗号解読アルゴリズムのモデル設計および②小さなパラメータに対する解読実験を行い、それらのデータから外挿することで、パラメータと時間の関係式を導出します。