現在、日本には約600の児童養護施設があり、親自身の病気や経済的理由などさまざまな家庭の事情で親と暮らせない、1〜18歳までの約3万人の子どもたちが暮らしている。そして彼らのうち実に53%が親から虐待を受け、大学に進学する子どもは10%未満だという。 こうした“子どもの貧困”問題に取り組むNPO法人・Living in Peace(以下、LIP)が注目を集めている。LIPは他の多くのNPO法人と違い、普段はビジネスパーソンとして仕事を持つ人たちがボランティアで活動を行っており、専従の職員を持たないため、カード決済手数料などの必要経費を除き募集したお金の多くを寄付金に充てることができる。また、クラウドファンディングという金融の仕組みを活用して、児童養護施設支援などを行っているのも特徴だ。 自身も普段はプライベート・エクイティ・ファンドで投資業務に携わる、LIP代表の慎泰俊氏に、 「知られざる