約50年前に亡くなった女性の頭蓋骨が、鹿児島市内の高校の教室から見つかったことが先日話題になった。その発端となる情報を掲載したのは2018年6月5日付の官報だ。 官報によると、鹿児島県立鶴丸高校の生物講義室にある標本棚で、頭蓋骨だけが発見された。見分の結果、性別は女性で本籍などは不明。約50年前に亡くなったことが推定された。火葬し、すでに市営墓地に埋葬したが、鹿児島市は「心当たりのある方は申し出てください」(保護第一課)と引き続き呼びかけている。 このように、官報には毎日のように、全国各地で見つかった「行旅(こうりょ)死亡人」の情報が載っている。行旅死亡人とは、身元がわからず引き取り手もいない遺体のことで、自治体が火葬などを行う。「行旅病人及行旅死亡人取扱法」や各自治体が定める施行規則が根拠となっている。 ●日本海沿岸に「異変」 行旅死亡人は必ずしも日本人とは限らない。ここのところ、日本海