ブックマーク / jammioe.hatenablog.com (28)

  • 謹賀新年 - 美の特攻隊

    「なにも答えられない、そう思われるのはわかっていました。 手ごたえのなさに失望してしまう君の表情をただあるがまま浮かべているだけ、それは予感どころか、僕にとってなんとしても回避させなければいけない神経経路でした。しかしたえられないのは君だけではありませんよね。 めぐりあう時間を無造作に切り捨てる傲慢さがどこに由来するのかは知りませんけど、少なくとも今の僕はどのような形であれ好意という感情に傾斜をつけることなど出来ないのです。憐れみを投げつけるなんて術はどこにありようはずもなくて、ひたすら感謝の気持ちでいっぱいですから。 たしかにお手紙をいただいた日は驚きでいっぱいになりました。まったく思いもよらなかった告白、しかも僕の実情を鋭い嗅覚で忖度するような筆使いには理知が走り、夢の光景さえあぶり出して、なんらかの展望をまばゆく語っているではないですか。 何回も何回も読み返しましたよ。もちろんちゃん

    謹賀新年 - 美の特攻隊
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    xlab 2020/07/06
    今年の梅雨はスゴイことになってしまいましたね・・・というわけではございませんが、かなり早ぁ~い( ´艸`) 暑中お見舞い申し上げます。
  • 明日に向かって撃て! - 美の特攻隊

    明日に向かって撃て! - 美の特攻隊
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    xlab 2020/04/11
    映画「明日に向かって撃て」は、当時の批評家から酷評された。でも今は名作として記憶される。今回は、最後の2枚を除いて、心象風景の如きナイーブな世界。理解される必要はない。だって閉じた世界なのだから。
  • 夜のインスタントラーメン - 美の特攻隊

    久しく堪えてきました夜、しかし晩秋の深夜の孤独に対して見合ってくれるのは、やはり、インスタントラーメンであって、カップ麺じゃありません。 昭和スタイルの袋麺であります。 そういった数ある種類のなかでも定番が台所の隅っこに眠っているのは郷愁そのものです。 てっとり早くつくりましょう。なんせ、もういつも通りふて寝の時間だったので、ほんとう、今夜はまれなんです。 ここんとこ再発見がエースコックのワンタンメンだったから、今夜は違ったものを・・・在庫はサッポロ一番塩ラーメンと徳島金ちゃんらーめん、チャルメラしょうゆ味、といった面々。 まよわず、サッポロ一番塩に決定! たまねぎ、にんじん、ながねぎを、麺の細さに見立てて切りそろえながらお湯をわかします。 フライパンに・・・麺が泳ぐ、吹きこぼれしないし、大人の落ち着きのような構えです。 小鍋には的確かつ、やや多めの湯を沸騰させ、さきほどの野菜をどさりと

    夜のインスタントラーメン - 美の特攻隊
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    xlab 2020/01/26
    意外と・・・こんな砕けた感じで、何気ない日常の一コマを切り取った描写も・・・好きです。特に「おしっこ」のクダリなんて。(´∀`*)ウフフ
  • リズム&ダンス ~ BUDDY RICH & Fred Astaire - 美の特攻隊

    リズム&ダンス ~ BUDDY RICH & Fred Astaire - 美の特攻隊
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    xlab 2020/01/26
    ともに全盛時代の映像。流石の切れ味。・・・だけど・・・まさか満蔵様がコレだけを取り上げるなんて想像だにできなかったなぁ~(* ´艸`)クスクス
  • 雨のシンデレラ - 美の特攻隊

    雨のシンデレラ - 美の特攻隊
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    xlab 2019/07/16
    雨のシンデレラ・・・あぁ、なるほど満蔵様らしい選曲。あの曲を聴きながら、このシャシンを眺めると、心地良いけだるさが漂いますよね。あの曲に対する満蔵様なりの解釈なのだろうと、一人で納得いたしました。
  • 恋する恋 - 美の特攻隊

    額装におさまったふうな横顔を日に何度も思い起こしてしまうので、美子は仄かな水彩が少しづつ塗り重なってくる感じを胸中にとどめておこうと努めた。振り払ってしまうには頻繁過ぎるし、向こうがわに浮上する面影をとりたてて不快とは思わなかったからであった。 むしろ懇意な男性も交際相手もいない身にしてみれば、華やぎを代行しているようなときめきがやわらかな光にそっと包また情景を思い描き、ちょうど空模様に即したまなざしが揺れ動く、こまやかな生彩を育んでいた。 ところが美子にその横顔から想起される特定の人物を探しあてることは無論、少女の時分ひそかにあるいは友達同士で喋りあっていた歌手や俳優にあこがれた陽気な場面に重なることもなく、おぼろげな回想もよみがえってこない。 あとは美術館か画集で見知った印象じゃないかと意識をめぐらせたのだったが、不意にその詮索めいたな物腰から後ずさりしてしまった。 出来事の実情が常に

    恋する恋 - 美の特攻隊
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    xlab 2018/10/28
    作品としての小説を味わうに当たって、もっともっとお写真を絞り込んでも良かったんじゃないかしら。モノクロだからこそ味わえる余韻と感傷を更に高めるためにも。いっそのこと風景写真をすべて削ぎ落とすぐらいに。
  • SOMETHING ELSE - 美の特攻隊

    SOMETHING ELSE - 美の特攻隊
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    xlab 2018/05/14
    貴方は、表現する者。私は、閲覧する者。時間も場所も違う二人。でも・・・シャシンは時間を微分したもの、一条の光を切り取ったもの。シャシンを通じて、同じ時間を共有し、私たち二人は無言のうちに共犯者になる。
  • なぜ未だ「プロヴォーク」か - 美の特攻隊

    なぜ未だ「プロヴォーク」か - 美の特攻隊
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    xlab 2018/04/24
    素晴らしい!圧倒的に素晴らしい!こういった「挑発」するシャシンこそ、満蔵さまの世界。世界の在り様は、むしろ不確かであることを、意図的なブレやボケ等で示すなんて、やっぱり「表現者」ですね。
  • 櫻謳 - 美の特攻隊

    櫻謳 - 美の特攻隊
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    xlab 2018/04/11
    あら?敢えていつものカラーはお避けになったのかしら・・・確かに綺麗ですし、人物像を完全に排除したのも意図的であることは分かるのだけど・・・商業チックなイメージは満蔵さんっぽくないので。
  • 冬へ - 美の特攻隊

    冬へ - 美の特攻隊
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    xlab 2017/11/21
    朽ちた構造物、絡みつく植物、レトロ玩具、ガラス越しの風景、揺れる髪、そして猫。いつもの「満蔵ワールド」全開かと思いきや、終焉はハッピーエンド!? 意図的な構成とはいえ、こういうヌルイ展開はチト・・・
  • モノクローム 2013 - 2017 - 美の特攻隊

    夢の光景にはいつも幽かな調べが流れています。 どれほど急展開しようと過剰な乱れが生じようとも、薄明への思慕から遠のくことができないように、自然の理はおののきを袖に含みながら、とても穏やかな威厳を醸しており、それは不吉な予兆さえ、あらかじめの了解に委ねられているのか、ある純度が保たれ、静謐なまなざしを投げかけては、足場がゆるやかにさらわれてしまう恐懼から逃れる術を持ち得ません。 夜空へおぼろに浮かんだ森の闇は、月明かりを忘れてしまったのか、胸の裡に去来するのは夢特有の焦燥のみで、色彩をもたない情景を語る言葉は不断に吃音へと導かれてしまい、はたして誰に対してたった今、遭遇した魔物たちの跳梁を説明しようと努めていたのかさえ判然としないのです。 あいまいな夜の稜線がそうであるように、魔性の棲家も明確な位置をしめしてはくれず、ただ漆黒にとけあった電線の連なりがひどく端的な例えに結ばれる様相を呈すると

    モノクローム 2013 - 2017 - 美の特攻隊
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    xlab 2017/11/14
    一瞬の「陰」と「陽」を封じ込める。そこにあるのは二度とは戻れない夢幻の世界。気付かぬままに「崩壊」と「生成」の循環に触れ、刹那の快楽に酔い、刹那の絶望に狂う。モノクロの素晴らしさは陰影にこそあるのね。
  • ノスタルジア - 美の特攻隊

    ノスタルジア - 美の特攻隊
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    xlab 2017/11/05
    今回は一転してテーマが分かり易いものへ。こうなると、テーマ自体が深遠なもの、あるいは、細部に意外性を持った捻りを加える、等が必要になると思うんですが、敢えて意図的に切り捨てたんですね、きっと。
  • CLEAR CUT - 美の特攻隊

    CLEAR CUT - 美の特攻隊
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    xlab 2017/10/09
    シャシンはシャッター速度で微分した光を二次元の世界に永遠に封じ込めたもの。ガラス越しの反射光、逆光、焦点の合っていない光、薄暗い光、そして、人為的に加工した光・・・でも、同じ光。やるじゃないですか。
  • 静かな生活 - 美の特攻隊

    静かな生活 - 美の特攻隊
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    xlab 2017/10/03
    一転して実験要素を盛り込んだ感じの仕上がり。嫌いじゃないです。でも・・・最後のゴッドファーザー、しかもPARTⅡのテーマ・・・この意図が・・・意地悪ですよねぇ~
  • 彼岸花 - 美の特攻隊

    彼岸花 - 美の特攻隊
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    xlab 2017/09/26
    総天然色の「彼岸花」、その途中に差し込まれる、モノクロの「市井の人々」。私には『いずれ、みんな死ぬ』(メメント・モリ)という寓意を込めたシャシンに思えてなりませんでした・・・
  • THE LOVE PARADE - 美の特攻隊

    THE LOVE PARADE - 美の特攻隊
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    xlab 2017/09/18
    最近、敢えて実験性を抑えて商業シャシンぽくなってきたのは意図的だとは思いますが、むしろ小さくまとまってきた感も・・・。ただ、シャシンの中にチャッカリご本人をご登場されていたのなら、最高です。
  • 記録 / 記憶 ♯1 - 美の特攻隊

    記録 / 記憶 ♯1 - 美の特攻隊
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    xlab 2017/09/10
    美しいのは分かるんです・・・ 視点も決してアリキタリのものではない・・・ でも、この物語が、私には分からないんです・・・
  • みづうみ - 美の特攻隊

    みづうみ - 美の特攻隊
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    xlab 2017/08/21
    満蔵さん・・・とうとう「隠し玉」を出してきましたね。コレはもう無音のシャシンによる舞台劇。ココまで凝った編集が出来るなんて・・・ホントはプロの方なんでしょう?
  • 夜へ - 美の特攻隊

    白雲がよく映えた夏の朝、列車を待つホームから遠い町へとのびるレールにふりそそぐ陽射しをゆったり見つめながら、何故かわきあがるべき旅情を制するような、物おじが先立つ足もとに気をとられてしまって、その影は反対車線のさきほどから鈍いを音を放っている車両の下へもぐりみ、見知らぬ土地にまぎれこんだ幻像を浮かび上がらせると、時刻表に則する規律に重なり合ったまま次の駅の光景を、卑近なたたずまいを一変させた。 それはなき恋人が微笑みかえすような切ない情感を宿し、 「手荷物は重いほうがいい」 あとわずかな時間ですべりこむ列車に乗りこむ気概がそんな声を耳にもたらした。 いや、当はバックはおろか腕時計さえ無用であって手ぶらを望んでいたはずだ。どうしてかさばる荷物を持ち運ばなくてはいけないのだろう、まるで緊急事態の警報によって促された口ぶりではないか、むろん声の主がなき恋人であるはずはない、だとすれば箴言めいた

    夜へ - 美の特攻隊
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    xlab 2017/07/14
    幻想文学の王道ともいうべき「吸血鬼退治」をテーマに据えたからには、在り来たりの手垢のついた構成・表現など用いぬぞという作者の思惑を感じずにはおられません。自由度の高い幻想が題材だからこそ、作者の力量が
  • 太陽讃歌 - 美の特攻隊

    太陽讃歌 - 美の特攻隊
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    xlab 2017/07/14
    今回は、勅使河原 宏さんのシャシンを眺めているような気分。面白かったです! ただ、タイトルに「讃歌」を付けちゃうと、むしろ深みが・・・