ブックマーク / ac178d.hatenablog.com (3)

  • 映画 『ノーカントリー』 怪物として描かれる近代と新世代 - 雑想録

    あらすじ 麻薬カルテルの抗争現場で、偶然大金を拾った主人公ルウェリン 彼はふとした善意が災いして、麻薬カルテルに追われることになる カルテルが雇った殺し屋は、標的など関係なく人を殺しまくる怪物であった 知力の限りを尽くして対抗するルウェリンは逃げ切れることができるのか 「欲望」に振り回される間抜けたち、を描き続けるコーエン兄弟 平穏な日常を送りつつ、何かしら「不満足」を抱える人々が、欲望やコンプレックスに駆り立てられて行動した結果、血みどろの混沌が訪れる。そんなテーマを繰り返し描き続けるコーエン兄弟。 危ない事態をさらに悪化させていく間抜けな人間たちを描きながらも、彼らをどうしようもなくコミカルな存在として描くのも大きな特徴である。 間抜けなだけじゃない主人公 作で欲望に駆り立てられる主人公もまた、どう考えても危ない麻薬カルテルのお金を持ち逃げしてしまう間抜けである。 とは言いつつ、ベト

    映画 『ノーカントリー』 怪物として描かれる近代と新世代 - 雑想録
    yarumomo
    yarumomo 2016/11/23
  • 映画『カニバル』 - 雑想録

    ・あらすじ 優れた腕を持つ仕立屋として慎ましく生活する主人公。 彼は夜な夜な出かけては女性を殺してべてしまう人鬼であった。 ある日美しいルーマニア人に目を奪われた彼は、予想外の感情を経験する。 愛を知った人鬼がのちにとった行動とは。 ・野蛮性を全く感じさせない人描写 主人公には女性を殺した後に必ず訪れる山小屋がある。 人間世界から隔絶した、雪の降り積もる山頂。何かしらの神聖な雰囲気の漂うその「高み」の場所で行われる解体作業。それはあまりにも静かに描かれる。 そんな場所で丁寧に切り分けたお肉を自宅に保存し、さらに丁寧に調理したものを静かにべる主人公。 人に感じるべき嫌悪感や恐怖が全く感じられない。 ・なぜべてしまうのか 人間をべてしまう狂気、いわゆる「カニバリズム」は意外と多くの映画作品で描かれている。ハンニバル・レクターのような悪魔的な存在として、あるいは『グリーン・イ

    映画『カニバル』 - 雑想録
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    yarumomo 2016/11/02
  • 映画 神様メール - 雑想録

    ・あらすじ ブリュッセルのアパートに住んでいる3人家族。いじわるなお父さんとおとなしいお母さんと暮らす娘のエア。 自宅でパソコンをいじって暮らすわがままなお父さんは世界を作った神様だった。 お父さんに嫌気がさしたエアは、神様の仕事道具にいたずらをして家出をする。 エアのいたずらは、世界中の人間メールを送って余命をばらすことだった。 余命を知った世界は大混乱に陥り、やがては…。 ・意地悪な唯一神のパパ 暇に任せて世界に天災や事故を起こしたり、ケラケラ笑いながら人間を悩ませる普遍法則を造るお父さん。彼は世界を創造した絶対神、いわゆる旧訳の神である。 家父長制の主人としてや娘に好き放題命令しては、ビールを飲みながらパソコンをいじって生活している唯一神の姿は宗教界、特にユダヤ教の人からかなり反発を受けるかもしれない。 と言ってもリアリティはあるのにシュールでな現実描写や、常にコメディとして観客の

    映画 神様メール - 雑想録
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    yarumomo 2016/10/21
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