ウィシュマさんの遺品のノート。昔から、絵を描くのが好きだったという。 スリランカ出身のウィシュマ・サンダマリさんが名古屋出入国在留管理局の収容施設で亡くなってから、2カ月以上が経った。亡くなる直前には歩けないほど衰弱していたとされるが、点滴などの措置は最後まで受けられなかった。いまだ死因さえ明らかにされていない。そもそも調査されるはずの入管側が、内輪の調査を進めても、まともな報告がなされるはずはない。 ウィシュマさんは英語講師を夢見て来日後、学校に通えなくなり、昨年8月に施設に収容された。その背景には、同居男性からのDVがあったことが、ウィシュマさん自身が記した言葉や、支援者への証言から明らかになっている。 彼女の死に、多くの悼む声があがっている。理不尽を見過ごさないために、とても大切なことだ。けれども、「あんな親日家の彼女に酷いことを」「あんな勉強熱心だった人を死なせるなんて」という言葉