ドーナツの穴問題 ドーナツには穴がある。これはみんな納得することだと思う。 ドーナツは、卵、小麦粉、油、砂糖などを原材料として作られている。 では、ドーナツの穴を食べないように、注意深く、卵、小麦粉、油、砂糖で出来たドーナツの周辺のみ食べたら、そこにはドーナツの穴のみ残るのだろうか? 穴がある、とは一体何なのか。無いものがあるのか。 「ある」とは 私たちは普段、まさに存在するものについて「ある」と言っているように見えるが、ドーナツの穴のように、無いものも「ある」と言っている。 「ある」とは一体どういった事を指すのか。無があるとはいったい何なのか。 差異のシステム 職場でドーナツの穴問題を話題にした所、哲学科出身の人から、そのような問題は古典的な存在論では説明することは難しいが、ソシュールの差異のシステムで説明できると言っていた。これは関係ない話だが、職場のミーティングでドーナツの穴だけ残し