社会的お膳立てシステムの重要な柱である「職場結婚」の減少要因についても、荒川さんは次のように分析する。 「当時は、企業が社内結婚を推奨していました。しかし、これも1992年に職場でのセクハラ裁判の結審などもあり、職場での恋愛がしづらい環境になっていきました」 最近では、「髪を切ったんだね」と言っただけでもセクハラと認識されてしまうこともあると聞く。 「『デートに誘う』ということ自体が、セクハラだと捉えられてしまうかもしれない時代。むしろそのリスクを回避するため、たとえば飲み会は男性社員だけで行うなどの『ハラミ会』(ハラスメントを未然に防ぐ会)なるものまで登場しています」 女性とお近づきになるどころか、反対に距離を置かざるをえない。これでは、職場での恋愛や結婚が減少するのも納得だ。 ここまで、お見合いや職場結婚など、「社会的お膳立てシステム」について話を聞いてきたが、荒川さんは「結婚は経済」