「『昭和の人生すごろく』のコンプリート率は、大幅に下がっている」「2度目の見逃し三振はもう許されない」──。 経済産業省の若手官僚が日本社会の課題についてまとめた文書が話題を呼んでいる。今年5月、審議会の一資料として公表された「不安な個人、立ちすくむ国家」と題したペーパーだ。役所の文書らしくない表現や内容が並ぶ資料が公表されると、じわじわとインターネット上で話題になった。 「わかりやすい」「危機感が伝わる」など肯定的な意見の一方で「具体的な政策に落とし込んだ結論がない」「抽象的過ぎる」などの批判もある。報告書作成に参加した若手官僚に批判をぶつけた。 ペーパーの概要 全65ページ。経産相の諮問機関で産業構造の改善や民間の経済活力の向上などに関する調査・審議を行う「産業構造審議会」の5月18日の会合に提出された。経産省の20、30代の若手で作るプロジェクトチーム(PT)がまとめた。 文書は大き