ブックマーク / bakhtin19880823.hatenadiary.jp (3)

  • 【愛の◯◯】姉の、オールナイトな企み……。 - 音楽と本、それからそれから……。

    KHKの新番組企画も、だいぶ形になってきた。 あとひと押しだ。 春休みも、がんばって活動しなきゃな……と思いながら、勉強机の上で資料を整理していると、コンコン、とノックの音。 たぶん…姉のノック音だ。 × × × やはり姉だった。 入ってくるなり、カーペットに体育座りになる姉。 姿勢は…当人の自由として、 「なにしに来たの、お姉ちゃん」 「利比古が元気かどうか見に来たの」 「ほんとにそれだけ!? あやしいよ」 悲しそうな眼になる姉。 「わ、わかったわかった、わかったから。元気だから、ぼくは」 姉は立ち直って、 「それはよかった。――じゃあ、元気ついでに、KHKの近況報告をしてよ」 「唐突だなあ……」 「わたしらしい唐突さだと思ってよぉ」 意味が…不明瞭だよ? お姉ちゃん。 × × × ぼくの話を聴いて、 「――順調そうね。 あとは、助けてくれる子が出てくるかどうか、よね」 「それね。…なん

    【愛の◯◯】姉の、オールナイトな企み……。 - 音楽と本、それからそれから……。
  • 【愛の◯◯】卒業アルバム強奪お嬢さま - 音楽と本、それからそれから……。

    わたしが作った昼ごはんを、ハルくんとべている。 箸を置き、 料理をひたすら口に運んでいるハルくんを、眺める。 ――日焼け。 よく、焼けていること。 夏だから、しょうがないわよね――。 「…アカ子? べないの?」 無言でハルくんに視線を送る。 『気持ち』を込めた、視線を。 視線に込めた『気持ち』――わかってくれたかしら? ――たぶんわかってくれてる。 ちょっとドギマギし始めてるから、彼。 × × × 「ごちそうさま。美味しかったよ」 「なにか、意見は?」 「意見…?」 「わたしの作った料理に対する」 「……そうだなあ」 ハルくんは平らげたお皿をまじまじと見て、 「美味しかったけど、量が多かった」 「……痛いところを突くわね」 「ま、きみの胃袋に、ちょうどいい量だったんだろう」 「なに言うのハルくん」 「きみのほうが大いだし」 余すところなくべつくした、わたしのぶんのお皿を、あわてて猛

    【愛の◯◯】卒業アルバム強奪お嬢さま - 音楽と本、それからそれから……。
  • 【愛の◯◯】三者三様プレゼント - 音楽と本、それからそれから……。

    どうも。 利比古です。 さっそくですが――きのうの、誕生日の模様をお送りします。 × × × ――朝。 「利比古、誕生日おめでとう!!」 顔を見るなり、姉がハグしてきた。 「……いくつになっても」 やわらかい姉のからだに包まれるなかで、つい、そうつぶやいてしまった。 それが聞こえたらしく、 「そんなこと言いなさんな、めでたいんだから」 と、ぼくの背中をとん、と叩く姉。 「顔、洗ってきなさいよ」 「もう洗ってるよ」 「さすが!!」 「声が大きいよ」 ぼくの忠告を軽々とかわし、 「じゃあ、誕生日プレゼントを渡してもいいわね」 「プレゼント――」 「――あげないと思った?」 「い、いや、べつにそんなことは」 イタズラっ娘(こ)の姉は、 「『あげてくれない』なんて思ってたら――もういちど、ハグしちゃうんだから」 「……どんな理屈」 ともあれ、プレゼントを、姉は運んできてくれた。 ラジカセと、ヘッド

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