ブックマーク / courrier.jp (61)

  • マット・リドレー「未来を悲観して子供を持たない若者が心配だ」 | 「合理的楽観主義の第一人者」が語る

    英国の貴族であり、科学ジャーナリストとして多数の著書を出してきたマット・リドレー。「合理的楽観主義者」とされる彼は、必要以上に未来を悲観することはないと考えている。スペイン紙「エル・ムンド」が、コロナ禍を経た現在の情勢を踏まえて取材した。 悲惨に思える現在も「前向き」でいられるか マット・リドレーはその好奇心から、性の進化を研究し、さらにヒトゲノム、そして徳の起源も研究した。彼の一番人気の著書『繁栄──明日を切り拓くための人類10万年史』は、30ヵ国語に翻訳され、100万部を売り上げている。 書のなかでリドレーは、今世紀、私たちは物質的進歩、環境的進歩の両方を享受するだろうと述べた。長い時間をかけ、人々の相互交流と専門化が進むことにより、人類のあいだに集団的思考が形成され、結果として生活の質が向上するのだという。 だが、グローバリゼーションの評価は現在、書が出版された当時より悪い。人類

    マット・リドレー「未来を悲観して子供を持たない若者が心配だ」 | 「合理的楽観主義の第一人者」が語る
    Dicer
    Dicer 2024/04/10
  • テイラー・スウィフトの“絶大な経済効果”はアジア諸国に緊張をもたらした | アジア圏ではシンガポールと日本のみでツアー開催

    クーリエ・ジャポンのプレミアム会員になると、「ウォール・ストリート・ジャーナル」のサイトの記事(日・英・中 3言語)もご覧いただけます。詳しくはこちら。 アジアで強力な経済力を誇る国々が、世界で実証済みの経済成長のエンジンの一つを手に入れようと競い合っている。米国のポップスター、テイラー・スウィフトさんのことだ。公演先に選ばれた数少ない幸運な国はひともうけしているが、選ばれなかった国はスウィフトさんの曲のようには「吹っ切る(Shake It Off)」ことができずにいる。 スウィフトさんはアジアでの公演を日とシンガポールの2ヵ国のみで開催する。熱心なファンは必要な距離の移動はいとわないだろうと彼女はみているのだろう。そう考えるのももっともだ。

    テイラー・スウィフトの“絶大な経済効果”はアジア諸国に緊張をもたらした | アジア圏ではシンガポールと日本のみでツアー開催
    Dicer
    Dicer 2024/03/05
  • AIはあらゆる職をヒトから奪うが、配管工事まではまだできないだろう | ジェフリー・ヒントン、怒りのAI黙示録

    人工知能と生物的な知能の違い AIが人類の存亡に関わる脅威になると確信したのはどうしてか、ヒントンに尋ねた。それは、AIの最も厄介な問題のひとつを解決しようとしたときから始まったと彼は言う。すなわち、AIが消費する、はちゃめちゃに大量のエネルギーだ。 ある概算によれば、ChatGPTは、大半の機械学習モデルと同じく、電力を大量消費する膨大な量のコンピュータサーバー頼みであり、1日に1ギガワット時の電力を消費する。これは3万戸超の家庭に電力を供給できるくらいの量だ。 対照的に、ヒトの脳は約12ワットで作動する。これは標準的な電球に必要な量より少ない。これほど差があるのは、マシンとわれわれの学習の仕方が異なるためだ。 現代的なAIの大半は、誤差逆伝搬と呼ばれるアルゴリズムを使う。このアルゴリズムは、イメージ画素などのデータをたびたび人工ニューロン網に通し、そのニューロン間のつながりを調節し、マ

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    Dicer 2024/03/02
  • プロの超常現象探偵が語る「オカルトはこうやって解き明かす」 | ゴーストハンターからの華麗なる転身

    若い頃は幽霊や超常現象に興味津々で、積極的にそれらを探しに出かけたという筆者。だが、ある出来事を機に、そうした現象に疑念を抱くようになる。いまやフルタイムの「超常現象探偵」となった彼の仕事内容とは──。 ゴーストハントに夢中 いつ幽霊の存在を疑いはじめたのかと聞かれれば、27歳のときだと答える。ペンシルバニア州ゲティスバーグで、私が幽霊と間違えられたのだ。 それまで何年かゴーストハントを楽しんできて、自分は何度も超自然的な存在に遭遇したことがあると信じていた。80年代に育った私は、不思議な現象を追いかける『未解決ミステリー』などのドキュメンタリー番組を見て、超常現象に興味を持つようになった。 20代の頃には、「あっち側」の世界を体験できるのではないかとか、死後も生は続くといった考えに夢中になっていた。 インターネットで怪談について検索していたとき、フィラデルフィアのゴーストハントグループを

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    Dicer 2024/02/11
  • 『NARUTO -ナルト-』はなぜフランスで「社会現象」となったのか | 時代とともに育った日本を代表する作品

    ウェブとともに育った『NARUTO』 フランスで日のマンガが出版されはじめたばかりの2000年代初頭、熱心なナルト読者によるオンラインコミュニティが出現した。作品がフランスで翻訳出版される直前の2001年に創設された「The Way of Naruto」をはじめ、「CaptaiNaruto」、「Gaara.fr」などがあげられる。 こうしたサイトやオンライン掲示板はたいてい、自分の関心事を共有することに強い意欲を燃やすティーンエイジャーや若者たちによって支えられていた。また、その頃から大規模に一般家庭に浸透しはじめていたウェブによる表現手段を使いこなしたいという願望もあった。 2004年、フランスの家庭におけるインターネット普及率は31%に達し、1999年に比べると5倍になっていた。なかには、「CaptaiNaruto」のウェブマスターのアドリアンのように、日のマンガやアニメが全般

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    Dicer 2024/02/08
  • 『NARUTO』がフランスで育てた「二次創作の文化」とコミュニティ | 孤独な趣味だった「マンガ」を変えた

    深い物語について語り合える空間 「CaptaiNaruto」のアドリアンによれば、『NARUTO-ナルト-』は何時間もの議論を生み出すような作品だという。「物語の象徴性や各編の結末についてなど、ストーリーそのものが無限の会話を誘うのです」と彼は指摘する。 さらに、「その世界観と神話的な内容は、日文化への素晴らしい入り口にもなっていました」と続ける。また、このサイトと掲示板の投稿者の一人が、作品に関する哲学的なコラムを書いていたと振り返る。 「インターネット上のコンテンツや話題は、作品を越えて、その世界観を維持させる方法でもあります。たった30分で終わってしまう一話分の放送や、短時間で読み切ってしまう一巻分の内容を超えることができるのです」と「The Way of Naruto」のdabYoは説明する。 しかし、話は木の葉の里などからは遠く離れ、社会問題にまで飛び火することもあり、しばしば

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    Dicer 2024/02/08
  • いまネットフリックスが「日本の漫画の実写化」に力を入れる理由 | 『幽☆遊☆白書』に『ワンピース』…

    2023年、ネットフリックスは漫画『ONE PIECE』と『幽☆遊☆白書』を実写化し、世界的な大ヒットとなった。同社はなぜこのタイミングで、これらの伝説的な作品を実写化するに至ったのだろうか。米紙「ロサンゼルス・タイムズ」が日米の関係者を取材し、その理由やヒットの要因、製作秘話などを聞いた。 80ヵ国でトップ10入り 人気漫画『幽☆遊☆白書』の実写化に一定の視聴者がつくであろうことは、ネットフリックスの経営陣には企画が決定した時点ですでに明らかだった。 なにせこの物語は、1990年に連載がスタートして以来(さらにアニメ版がカートゥーン・ネットワークで海外放映されて以来)、世界中でファンを獲得してきたのだから。 というわけで、2023年12月4日の配信開始後、実写版『幽☆遊☆白書』が多くの視聴者を得てヒット作となったことも、特に驚きではなかった。この日語作品は、12月18日から24日までの

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    Dicer 2024/01/21
    スナックバス江の実写化を是非ともお願いしたい
  • 「親の言う通りに子供を行動させる方法」をイェール大の心理学教授が伝授 | 行動主義心理学に基づく成果の出る育児

    叱る、お願いする、約束する、罰を与える──何をやっても言うことを聞かない子供を前に、途方に暮れる親は世界中にいる。心理学や児童精神医学を専門とするアラン・カズディン教授は、そうした親に、子供が「思った通りに行動してくれる」方法を伝授しているという。そのメソッドについて、仏紙「フィガロ」が取材した。 「成果が出る手法」をまとめた育児書 3歳の子供が皿の上でエンドウ豆を潰し、それを入念に広げている。 「いい加減にしなさい。早く豆をべなさい」 母親の注意は、これでもう三度目だ。それでも子供はむずかる。 「ちゃんとべなさい。そうしないと……」 今度は父親が脅しの言葉を口にした。すると途端に子供は癇癪を起こし、わめき散らす。わめきたいのはこっちだと親は思うが、夕の時間が台無しになってしまったことに変わりはない。 「イェール育児センター」のアラン・カズディンは、親たちからそんな話を毎日聞かされて

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    Dicer 2024/01/10
  • 諫山創が米紙に語る「ハッピーエンドを諦めるしかなかった」 | 『進撃の巨人』の結末の背景とは

    漫画『進撃の巨人』が連載を終えて2年、TVアニメ版もついに最終話が放送された。世界的に人気の高い同作の完結を受けて、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が、原作者の諫山創にインタビューした。 「世界で最も需要の多い作品」だった アニメ『進撃の巨人』の最終話がクランチロールとフールーで配信され、2013年に放送が始まった大作がついに終わりを迎えた。 日では11月4日に最終回が放送された 2009年から2021年まで連載された原作漫画同様、TVアニメ版はたちまちヒットとなり、現代アニメの一時代を画すシリーズのひとつとなった。スピンオフ作品や実写版、ゲーム、それから『スパイダーマン』や『アベンジャーズ』といったタイトルとのコラボ漫画まで出た。 Season 4にあたるThe Final Seasonが2020年に放送開始して以降、『進撃の巨人』はインターネット上で最も多く見られたシリーズとなった。放

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    Dicer 2023/12/07
  • スペイン紙が特集した「現代日本を理解するための小説と映画」はこれだ! | 町田そのこや有吉佐和子の作品を紹介

    現代日を知るための映画や文学を特集した記事をスペイン紙「エル・パイス」が掲載した。記事によると、かつては遠い国と思われてきた日だが、今日(こんにち)では文化的に近しく感じられるようになり、日の作品のなかで扱われるテーマは「現代世界を解釈するために必須」とされるようになっているという。 紹介された作品はすべて英語スペイン語、フランス語などの外国語に翻訳されたものだ。語学学習にはもちろん、海外友人に日に関する映画をおすすめする際にも役立つだろう。 かつての遠い国が文化的に近しく 日はほんの20年前まで対極にある国とされていたが、今日(こんにち)では若者たちの想像力の一部を培いながら、文化的に近しくなった。これは娯楽産業、それも主にアニメのおかげだ。世界中の若者の間ではべ物や音楽、文学や映画といったあらゆる日文化への興味・関心が高まっている。かつては奇妙なテーマやモチーフと

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    Dicer 2023/10/18
  • 作家ウォルター・アイザックソンが明かす「イーロン・マスク伝記の裏側」 | マスクと深夜に、電話やメールを交わしていた

    伝記『イーロン・マスク』の著者ウォルター・アイザックソンと英「フィナンシャル・タイムズ」紙の記者が、ニューオーリンズでランチマスクに伝記執筆のオファーをした直後に彼がとった驚きの行動からマスクの二面性についてまで、この「破天荒な男」に2年間密着したアイザックソンが裏話を語った。 金曜日の正午前、ルイジアナ州ニューオーリンズのバーボン・ストリートにある「ガラトワーズ・レストラン」にいる客でしらふなのは、どうも私ひとりだけらしい。 一方に目をやると、バービーピンクの服に身を包んだ女性たちがわめきながらどぎつい色のカクテルを振り回し、反対側では、結婚式の前祝いパーティーの男たちが大騒ぎしている。紫、緑、金のバルーンが店内のいたるところに吊るされ、まるで古い時代のフランス酒場にいるかのようだ。 「なかなかの喧騒だね!」と、米国人作家のウォルター・アイザックソン(71)が、周囲の喧騒に負けじと声を

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    Dicer 2023/10/02
  • スペインに「SAKE革命」が起きている─密かに広まる日本酒の味わい | これは「第二のスシ」だ!

    街を歩けばラーメン屋に出くわし、スーパーでも寿司が売られているほど、すっかり日が浸透したスペイン。そんな同国ではいま、日酒が注目を集めはじめているという。 笹山繭子は8年前、マドリードにやってきた。スペイン語は一言も話せず、接客業の経験もなかった。 移住と異業種への転職の機会を得たのは、東京で機械関連の多国籍企業に勤めていたときだった。「スペインにきたのは偶然でした」と、笹山はマドリードのカフェで話す。 「父とある日、日酒を飲んで、それがとても美味しかったのです。それで日酒について勉強しはじめて、日酒のソムリエ、唎酒師(ききざけし)の資格を取得しました。その後、日の流通を手がける企業に入社して、それでスペインにきました。スペインはワイン大国で、日酒の潜在的な市場があると感じました。ワイン好きは、日酒も好きになるものですから」 こうして笹山はマドリードにある日酒専門のバ

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    Dicer 2023/09/17
  • 「靴の結び方を教えて」 海外のCEOが採用面接で愛用する“ちょっと奇妙な12の質問” | 奇妙だが人柄を見抜ける…

    奇妙な問いだが役に立つ? 就職活動をする人にとって、万全の準備を求められるのが採用面接だろう。最近では、「我が社を選んだ動機」「前職での成果」など定型的な質問以外に、採用候補者の人となりがわかるような質問を投げかける企業も多い。 米ビジネス誌「インク」は、経営者1220人に「面接で好んで尋ねる質問」が何かを聞き、そのなかでも特に予想の斜め上をいく質問とその意図を紹介している。 実際に日の採用面接でこのような質問に出くわすことは少ないかもしれない。だが、答えを考えてみるだけで自己分析を深められるような役立つ問いも多い。 では、印象的な12の質問を紹介しよう。あなたならどう答えるだろうか──。 「人格を見抜く質問リスト」 1.私に尋ねられたくないと願っている質問は何ですか? これは、候補者に対して自己開示を促すための質問だ。履歴書で職歴に空白があることなど、あらかじめわかっている情報をもとに

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    Dicer 2023/09/11
  • 世界を動かす大人の共通点は「子供の頃に演劇をやっていたこと」 | あの国の首相も、テック業界も…

    黒人女性初の米最高裁判事、大物政治家、有名テレビ司会者、テック業界にいるかなり多くの人々──。彼らが各分野の有力者になれた理由のひとつには、若い頃に演劇をやっていた経験があると、米紙「ニューヨーク・タイムズ」の記者は指摘する。実際、最新の調査からも、演劇が子供の心や想像力を育むことが示されている。 日常でも、なんだかちょっとドラマチックな人たち 彼らはどこにでもいる。 5分後の会議のことを口頭でリマインドしに、オフィスに立ち寄る。そこであなたに「ありがとう、5分後ね」と、ほとんど声を出さずに口の動きだけで伝えるのが彼らだ。仕事仲間でカラオケに行き、ステージに上がるのを他の人たちよりもちょっとだけ長く渋ったあと、他の人たちよりもちょっとだけ上手く歌うのが彼らだ。 「彼ら」とは、かつて舞台に立っていた元演劇キッズのことだ。その存在は、私たちの生活のなかに溶け込んでいる。 演劇キッズが大人になる

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    Dicer 2023/09/08
  • 「家族の呪縛」に縛られるより、「孤独」を選ぶ日本・中国・韓国の若者たち | 英誌「東アジアでは政府が自ら少子高齢化を悪化させている」

    を含む東アジアの若者たちは、自国の目覚ましい経済発展を享受する一方、伝統的な家族観に固執する社会や法制度のせいで、息苦しい日々を送っている。 これまで日中国韓国台湾で変わりゆく家族の形態を取材してきた英誌は、いまこそ市民の声に耳を傾け、新しい家族観を受け入れるべきだと各国政府に提言する。 かつてアジア的な価値観は、同地域の指導者に広く支持されていた。だが、1997年のアジア通貨危機の後は顧みられなくなり、「東・東南アジア諸国の規律正しい政府には、退廃した欧米諸国より経済的に優位だ」という考えは説得力を失った。 現代の東アジアは繁栄を謳歌しているが、その一方でアジア的な価値観の「別の側面」が危ぶまれている。中国、日韓国台湾で頑なに守られてきた、アジア流の保守的な家族のあり方が崩壊しつつあるのだ。 結婚は「時代錯誤」で「手の届かない贅沢」 同地域に暮らす数百万人の若者は気まま

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    Dicer 2023/08/28
  • ノルウェーをEV大国に導いた「甘い政策」が招いた分断 | 行きすぎた“優遇”の撤廃を急ぐ政府だが

    電気自動車(EV)に対する手厚い補助金や減税のおかげで、ノルウェーは世界一のEV先進国となった。 しかしいま、ノルウェー政府はEV補助金の打ち切りへ乗り出しており、業界からは強い反発の声があがっている。加えて、こうした制度が新たな不平等を生んだとの指摘もある。 補助金制度がもたらした国内の分断から私たちが学べることとは──。 補助金が国庫を圧迫! ノルウェー政府が推進した減税や補助金政策、そして充実したインフラ造りによって、ノルウェーはEV先進国の地位を確立した。2023年5月と6月には、新車販売台数の96%をEVとハイブリッドカーが占めるまでになった。2022年には、テスラの「モデルY」がノルウェー史上最高の年間販売台数を記録した。 ところがノルウェーはいま、国民を引き寄せた“甘い”EV補助金をいかに打ち切るべきかという難問に直面している。ノルウェーの例は、ガソリン自動車を廃止するだけで

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    Dicer 2023/08/25
  • 「未来の焼き鳥職人が自分のタレを受け継いでくれるかもしれません」 | 米国が注目する焼き鳥の伝道師「ヤキトリガイ」

    彼は転機となったある出来事を明かす。友人たちとキャンプファイヤーを囲んでいるとき、「2018年の新年の抱負は焼き鳥について学ぶこと」だと打ち明けたのだ。もっとも、専門家になるためではなく、あくまで自分で料理できるようになるためだった。 まずはYouTubeで「焼き鳥の作り方」を検索してみたが、結果は散々だったと彼は言う。大半の動画は、照り焼きのタレをからめた串焼きを作る料理ブロガーのもので、タレを軽く塗ったり、タレにつけて調理する伝統的な焼き鳥は紹介されていなかった。日語で検索すると、より多くの結果がヒットしたが、編集が雑で使い勝手がよくなかった。彼はそこにニッチな需要を見出した。 2ヵ月目あたりから、彼は焼き鳥にのめりこんでいった。友人のために料理を試作し、2018年3月には1人50ドルのチケット制でプライベート・ディナーサービスを始めた。ITスタートアップの経歴で言うところの「概念実

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    Dicer 2023/08/23
  • ピーター・ティールが「パランティアの経営」を任せたアレックス・カープという天才 | 「私は極左のユダヤ人の子供でおまけに失読症だった」

    極左のユダヤ人の子供でおまけに失読症でした 「自分がいまだに銃で撃たれたり、窓から突き落とされたりしていないことがなかなか信じられなくてね」 アレックス・カープはニューヨークのミートパッキング地区にあるパランティアのオフィスで私にそう言った。オフィスの窓は防弾ガラスで、近くにはボディーガードが数名配備されている。 もっともカープの言葉は、文字通りに受け取るべきものではなかった。その言葉は、カープを子供時代から悩ませてきた破滅への不安感を伝えたくて言ったものだったからだ。 カープは米国のフィラデルフィアで育った。父親のロバート・カープは小児科医、母親のリア・ジェインズ・カープはアーティストだった。父親がユダヤ人で、母親がアフリカ系米国人である(カープには兄弟が1人、継兄弟が2人いる)。 両親が「二人ともヒッピーだった」ので、子供時代は両親に連れられて政治的な抗議運動に加わる時間が多かった。出

    ピーター・ティールが「パランティアの経営」を任せたアレックス・カープという天才 | 「私は極左のユダヤ人の子供でおまけに失読症だった」
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    Dicer 2023/08/17
  • 失われた「天ぷら」を求めて──フランス人ジャーナリストの“本物”体験記 | 崇高なまでの芸術性を持つ逸品

    それはまさに、油の中でハーモニーを奏でる黄金色の「宝もの」……。 まやかしの日レストランが増殖するフランスで、天ぷらを想い、天ぷらに恋い焦がれるフードジャーナリストによる「物の天ぷら」体験記。 私には長年愛用していたUSBメモリーがある。8センチくらいの大きさのシリコン製で、海老の天ぷらの細長い形状と、その黄金色を忠実に再現したものだ。 天ぷら──それは日料理の代表格とも言える料理で、サクっとした軽い衣でシンプルに材を揚げる。とはいえ、このUSBはべられるわけでもなく、数ギガバイト分の写真とドキュメントを保存して、ポケットの底で左右に揺られているのがせいぜいだった。 オンラインで見つけたそのUSBメモリーは、趣味の悪い小物を好む私のセンスを世間に晒すという役割だけでなく、取り出す度に、人からちょっとした反応を引き出す効果も持ち合わせていた。好奇心を持って好意的に支持してくれる人

    失われた「天ぷら」を求めて──フランス人ジャーナリストの“本物”体験記 | 崇高なまでの芸術性を持つ逸品
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    Dicer 2023/08/02
  • 米紙が紹介する「東京の老舗居酒屋」の魅力 それは都市の“本来の姿”を映しだす場所 | 日本酒のみの名店、安くてウマい大衆居酒屋…

    米国人ジャーナリストの筆者が、20年以上前に出版されたガイドブックを頼りに、東京の伝統的な飲文化を体現する居酒屋や寿司店へ向かう。そこには、彼の愛する芸術や文学作品に描かれたままの東京の姿があった──。 2022年12月、私は3年ぶりに東京にやってきた。この驚くべき大都市で、まず最初にどこで事と酒を楽しむべきだろうか? 答えは決まっている。1948年以来、変わらぬ木造の建物で営まれている、ひっそりとした佇まいの居酒屋、伊勢藤(いせとう)だ。 神楽坂の細い路地を歩き、入り口の引き戸を開ける。店主が少し待つようにとこちらに声をかけ、カウンター席の一角を片付けた。連れのいない4人の先客が、物思いにふけるようにしっぽりとカウンター席で酒を飲んでいる。隣接する畳敷きの小上がりからは、2組のカップルが小声でおしゃべりする声が聞こえる。 魚を塩水に漬けて発酵させた「くさや」が焼かれ、恐ろしい臭いを店

    米紙が紹介する「東京の老舗居酒屋」の魅力 それは都市の“本来の姿”を映しだす場所 | 日本酒のみの名店、安くてウマい大衆居酒屋…
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    Dicer 2023/06/29