『銀河英雄伝説』(以下、『銀英伝』)という作品をご存じだろうか。 『スター・ウォーズ』初期三部作に世界が湧いていた1980年代、綺羅星のごとく現れたスペースオペラ小説の傑作である。何万隻にもおよぶ宇宙艦隊が、いくつもの恒星間を飛び回り激戦を繰り広げる圧倒的スケール。それぞれの艦隊の司令官や勢力の長のみならず、部下や家族にいたるまで見事にキャラ立てされた登場人物たち。 そしてなによりも、戦場でいかに戦うかに焦点を当てた「戦術」と、何のための戦争をどのように起こすかを司る「戦略」の違いを克明に描き出し、一種シミュレーションゲーム的な面白さまで兼ね備えた、まさに“伝説”と呼ぶにふさわしい作品が『銀英伝』だ。1982年に第1巻が刊行されて以来、全10巻の累計発行部数は2022年の段階で1500万部に及ぶと言われる。 そんな『銀英伝』を題材として制作された戦略シミュレーションゲーム『銀河英雄伝説 D
ゲームは、現代を代表する表現形式である。疑うならば、電車に乗れば良い。子どもも大人も、スマホを開き、ゲームに興じている。 これだけの大勢が日常的に接しているメディアである。人々の感性や認識に影響を与えないわけはない。しかし、そうであるにも関わらず、これまで、批評・研究は、正当な目を注いで来なかった。その理由は、人類が手に入れた新しい表現形式・メディア・芸術であるゲームの正当な価値を見誤ってきたからでもあるし、既存の方法論ではゲームを論じることが困難であった、という理由にも拠るだろう。 ゲームは、少なくとも映画が払われてきたのと同じぐらいには、注目され、論じられてしかるべき表現である。映画も生まれてまだ一〇〇年ちょっとしか経っていない新しいメディアであり表現形式であり、最初は単なる見世物であり神経を刺激するだけのものと考えられてきたが、二〇世紀における映画・映像が、単なる娯楽に留まらず、人々
プロデューサーの皆様へ ディレ1という名前で、10年間、「アイドルマスター」の総合ディレクターを勤めさせて頂いておりました石原です。 突然のご報告となりますが、石原は2016年1月31日をもちまして、株式会社バンダイナムコエンターテインメントを離れさせて頂きました。 10年前のアーケード版リリース以来、常に新しいことを求め続け、前だけを見て走り続けることで、「アイドルマスター」は大きくなって参りました。 その過程で、石原はたくさんのことを経験させて頂き、多くの関係各社の皆様、そして何よりもプロデューサーの皆様には、とても多くのご迷惑をかけて参りましたが、本当にとても楽しい時間を過ごすことも出来ました。 プロデューサーをされている全ての皆様。 「アイドルマスター」にも、石原個人にも、たくさんの応援を下さいまして、本当にありがとうございました。 「アイドルマスター」総合ディレクターとして、皆様
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