皇居・宮殿の「松の間」では、はじめに入選した10人の歌が天皇皇后両陛下や皇族方の前で古式にのっとって披露されました。 このうち、戦後最年少での入選を果たした長崎県佐世保市の中学1年生、中島由優樹さん(12)は、小学生の時の授業で敬語を習った際疑問に感じた気持ちを、「文法の 尊敬丁寧 謙譲語 僕にはみんな 同じに見える」と詠みました。 福井市の会社役員、川田邦子さん(70)は、がんで亡くなった夫が最後の望みをかけた治療のため自宅を出る時の様子を振り返って、「突風に 語尾攫(さら)はれて それつきり あなたは何を 言ひたかつたの」と詠みました。 続いて皇族方の歌が披露され、療養中のため欠席した皇太子妃の雅子さまは、去年11月、宮城県名取市の閖上地区を訪れた際、災害公営住宅に入居する被災者と懇談した時の気持ちを、「あたらしき 住まひに入りて 閖上の 人ら語れる 希望のうれし」と詠んだ歌を寄せられ