「清風カット」はブラック校則か、それとも教育指導の一環か――。あのオリンピアンも輩出した関西の名門進学校で、全ての在校生を「拘束」する伝統の髪形ルールを巡って論争が起きている。「個性をもっと認めてもらえませんか」。変革を求めて声を上げたのは、現役の生徒たちだった。 その全貌は生徒手帳に 論争の舞台は、創立80年を間もなく迎える「清風高校」(大阪市天王寺区、生徒約1780人)。中高一貫教育も掲げる私立男子校で、毎年のように超難関の国公立大の合格者を出す関西有数の進学校として知られる。体操部はオリンピックのメダリストを多く輩出し、ソウル五輪・団体銅の池谷幸雄さんやアテネ五輪・団体金の米田功さんも卒業生に名を連ねている。 「ほんまにダサくてありえへん。僕は髪形も個性やと思っているのに。もう我慢できません」。匿名を条件に毎日新聞の取材に応じたある生徒はこう嘆く。 そもそも、生徒の間で「清風カット」