これまで「週刊文春」は、缶詰製造大手のいなば食品の新入社員への“ボロ家ハラスメント”に始まり、静岡工場での食品衛生法違反や稲葉敦央社長(70)と妻の稲葉優子会長(54)による社員へのハラスメントなどを報じてきた。 そんないなば食品には、実に不可解な社内規則が存在することが新たに分かった。
昨年12月27日発売の「週刊文春」が報じた「松本人志と恐怖の一夜『俺の子ども産めや!」。お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(60)が「スピードワゴン」の小沢一敬(50)に女性を集めさせ、東京・六本木にあるグランドハイアット東京のスイートルームで飲み会を開催。参加者のA子さんに対し、松本が「俺の子ども産めや!」などと性行為を迫った様子を証言とともに詳報した。さらに別の飲み会に参加し、同様の経験をしたB子さんの証言も掲載している。 直撃取材に応じる松本 ©文藝春秋 1月10日発売号では続報を掲載。松本が参加する同様の飲み会が東京だけではなく、大阪、福岡でも開かれている実態を3人の女性の証言をもとに報じ、後輩芸人が松本のために女性を集める“SEX上納システム”が長年にわたり築き上げられてきたことが明らかになった。 そして今回、新たに週刊文春は、「ホテル室内写真」と「女性セレクト指示書」を入手
V6、嵐、NEWS…30年にわたり、ジャニーズアイドルがデビューを飾ってきたバレーW杯。今年もあるジュニアのデビューが内定していたが――。 国際問題化するジャニー氏の性加害 7月6日、ジャニー喜多川氏による性加害問題が新たな展開を見せた。スイス・ジュネーブに事務局を置く国連の人権理事会から元ジャニーズJr.の二本樹顕理(にほんぎあきまさ)氏に連絡が届いたのだ。二本樹氏はこれまで小誌などでジャニー氏からの性被害を実名で告発している。 「『ビジネスと人権』をテーマとするワーキンググループが7月下旬に来日して、日本の問題を調査する。その1つがジャニーズ事務所の性加害だそうです。私にヒアリング調査をお願いしたいとのオファーでした」 ジュネーブにある国連事務局 今年3月、英国公共放送BBCがジャニー氏の性加害をテーマにしたドキュメンタリー『Predator:The Secret Scandal of
「これを我慢しないと売れないから」被害を受けた元Jr.の告発 番組はジャニー氏を「Jポップ界のゴッドファーザ―」と表現。ジャニーズのアイドルがメディアを席巻し、街を歩けば、至るところに、グッズ、広告などあらゆる姿で存在している様子を映し出す。そして、レポーターはこう切り出した。 〈しかし、何十年もの間、ジャニー喜多川にはある疑惑がつきまとっていました。事務所に所属する少年たちに、性的虐待を加えていたという疑惑です〉 『プレデター』には被害を受けた元ジャニーズJr.の男性3名が、顔を出して登場する。ジュニアの少年たちは“合宿所”と呼ばれるジャニー氏の自宅マンションに呼ばれ、食事をし、お風呂に入れて貰う。そして寝室でジャニー氏にマッサージをされ、徐々に彼の手が下がっていく……。『プレデター』はジャニー氏の性的虐待の被害者の告白を、初めて取り上げたテレビ番組となった。
中国で作業した素材が届かなければ多くのアニメ制作がストップする アニメの基本原理はパラパラ漫画だ。1秒間に24フレーム(コマ)の絵が必要で、日本のテレビアニメでは3コマ打ち(3コマ分同じ絵を映すこと。つまり秒間8コマ)、2コマ打ち(秒間12コマ)の動画を用意することが多い。カメラを回せばひとまず映像が撮れる実写と違ってアニメでは膨大な数の絵を用意する必要がある。 最近のアニメの制作工程の典型的なワークフロー 「A Film Production Technique Seminar」より 国内のアニメスタジオは主に、動く絵のベースとなる「原画」(キャラの表情や動きのキーとなる絵)と、その原画と原画の間をつなぐ「動画」(その1枚1枚を中割と呼ぶ)の一部を制作するが、動画の大部分の制作や、それをスキャンしコンピューターに取り込み色をつける「仕上げ」作業を、海外、特に中国に発注してきた(上記図の右
昨年10月に職員が在籍するベトナム人留学生を鎖と南京錠で拘束した行為が人権侵害だと認定され、今年9月7日、出入国在留管理庁に日本語学校としての告示を抹消する処分を下された福岡市の「西日本国際教育学院」。同庁は、現在も在籍している留学生約630人についても、転校させるよう指導する方針だという。 今回、西日本国際教育学院の複数の現役職員が「週刊文春」の取材に応じ、学院が所有する2つの学生寮に関して、衛生状態を含めた住環境が劣悪であり、9月中に意識不明で緊急搬送される入居者が相次いでいたことを明かした。 職員が留学生を鎖で拘束する動画がSNSで拡散 西日本国際教育学院を運営するのは学校法人宮田学園。法人の代表である総長は宮田道郎氏、日本語学校トップの学院長をその妻・宮田智栄氏が務めている。これまでにネパール、ベトナム、スリランカなどアジア各国から日本で就学・就職を希望する留学生を数多く受け入れて
野田聖子地方創生相(61)の夫・野田文信氏が、過去に暴力団員だったなどと報じた「週刊文春」の記事は事実無根で名誉を傷つけられたとして、発行元の文藝春秋に1100万円の損害賠償を求めていた訴訟。最高裁判所第一小法廷は8月8日、文信氏の上告を棄却。文信氏が元暴力団員と報じた点について、「真実である」とする東京高等裁判所の判決が確定した。 野田氏は昨年10月に発足した岸田政権で、地方創生相として入閣を果たした。本会議場のひな壇の席次は“ナンバー2”とされる演壇の右側で、首相不在時の臨時代理の順位も松野博一官房長官に次ぐ2位。少子化担当相も兼務する野田氏は、首相の目玉政策の一つ、「こども家庭庁」の設置(来年4月に発足予定)も主導してきた。 「今でも、自身のHPでは、『私は「日本初の女性の内閣総理大臣」を目指しています』と記しています。6月12日放送の「NIKKEI 日曜サロン」(BSテレ東)では、
石川県能美(のみ)市が、ロシアのシェレホフ市と深い交流を続けてこられたのには理由がある。 平成大合併前の旧根上(ねあがり)町長を9期務め、苛烈な戦争を体験した森茂喜さん(1910~89年)が、住民交流による平和の実現を強く求めたからだけではない。在日16年を数える能美市国際交流協会のロシア人職員、ブシマキン・バジムさん(38)が通訳などとして下支えをしてきたからだ。 ブシマキンさんは加賀弁を操るほど日本語が堪能で、森元町長の研究では右に出る人がいない。現在は森元町長の考えを最も受け継いでいる人でもある。だが、ロシアのウクライナ侵攻で極めて苦しい立場に置かれた。(全3回の3回目/#2から続く) 日本語を学ぶのは「ロマンチスト」 メディアでは連日、ロシア軍による非道な行為が報じられ、ロシア人に対する見方は一気に冷たくなった。しかも、戦争行為についてはロシア国内だけでなく在日ロシア人の間でも「賛
変異ウイルスと医療崩壊 変異ウイルスが恐ろしいのは、その感染力が従来型よりさらに強力になるからですが、それだけではありません。変異ウイルスではウイルスの産生量が増えていることも報告されており、細胞から細胞へと次々に感染が広がるために重症化リスクが高くなり、さらにはワクチンによって生み出される抗体をすり抜けて(抗体にくっつかなくなって)効果を低減させる可能性があるからです。 ウイルスの感染力の強さと病原性の強さは、同じではありません。 もともとのコロナウイルスを病原体とする一般的な風邪は、たとえ感染力が強くてもほとんど重症化しませんが、新型コロナウイルスは、感染を契機としてサイトカインという炎症物質が感染部位で大量に放出されることで重症化するとわかっています。サイトカインが大量に作られて患部に放出される理由は、まだ明らかではありません。 アルファ型変異ウイルスでは、従来型新型コロナウイルスに
「病院から処方される薬の影響で、徐々に体調がおかしくなっていきました。目が見えづらくなって、次に手が震え始め、次第に歩くのも大変になり、便座に座ると手すりにつかまらないと立てなくなりました。よだれが垂れるので手で何度もぬぐっていましたし、失禁もしてしまいました」 2018年12月、富山市に住む江口實さん(80)は突然現れた民間救急会社の男4人に車に押し込まれ、報徳会宇都宮病院に連れて行かれる。そこでは心当たりのない症状を上げられ、「認知症」という診断を受けた。その後1カ月以上もの期間、強制的に入院させられたという。 2022年2月8日、江口さんは本来飲む必要のない薬の影響とみられる症状が強く出たと主張し、病院と担当医師らに損害賠償を求めて提訴した。強制的に長期間入院させたのは監禁罪にあたるとして、宇都宮地検に刑事告訴もしている。 江口さんにとっては降って湧いたような強制入院だったが、後に事
その残酷な犯行が社会の注目を浴びた「太宰府主婦ホスト漬け傷害致死事件」。12月18日付けで、犯行の中心人物である“太宰府の女帝”山物美幸被告と、元交際相手の岸颯被告の判決が確定した。 山本被告は懲役22年、岸被告は懲役15年(別の恐喝罪で懲役6月も確定)。 2人は被告らは1審の判決を不服として控訴審が行われていたが、最高裁に上告することはなかった。控訴審ではどのようなやりとりが行われたのだろうか。当時の記事を再公開する。 (初出2021年12月10日、肩書き、年齢等は当時のまま) ◆◆◆ 2019年9月下旬~10月20日ごろ、福岡県太宰府市で主婦・高畑瑠美さん(当時36)が太ももをナイフや割り箸で刺され、20日午前4時50分ごろまでに外傷性ショックで死亡した「太宰府“主婦ホスト漬け”傷害致死事件」。 12月3日、福岡高裁で山本美幸被告(42)と、元恋人で共犯者の岸颯被告(26)の控訴審判決
東京地検特捜部が目下、捜査を進める日本最大のマンモス校、日本大学を巡る背任事件。捜査の手は、最高権力者である田中英寿理事長(74)に及んでおり、すでに特捜部は田中氏の自宅を家宅捜索し、田中本人の任意の事情聴取まで行った。 田中氏とは一体どのような人物なのか。「文藝春秋」11月号より「日大『田中帝国』の土俵際」を一部公開する。(全2回の2回目/前編から続く) ◆◆◆ アマ相撲界の大鵬 農家の三男として生を受けた田中氏は、青森県北津軽郡金木町(現・五所川原市)出身だ。金木町は作家の太宰治や歌手の吉幾三の出身地で、津軽三味線の発祥の地としても知られている。高校から相撲を始めた田中氏は、地元の名門、木造高校相撲部を経て日大に進学。相撲部の1年下にはのちに横綱になる輪島がいた。 ベテランの相撲記者が語る。 「田中氏と輪島氏は切磋琢磨するライバルであり、輪島が18年に亡くなるまで親友でした。輪島は大学
自民党総裁選への出馬に意欲を見せる野田聖子・幹事長代行(61)。その野田氏の夫・文信氏(54)は、元暴力団員だったことを一貫して否定してきたが、警察庁のデータベース上に過去に暴力団に所属していたと記録されていることが、「週刊文春」の取材でわかった。「暴力団個人ファイル」と題された文書を入手した。 「週刊文春」2018年8月2日号では、文信氏が「会津小鉄会」傘下の「昌山組」に所属する元暴力団員だったことなどを報じた。文信氏は元暴力団員だった事実はないなどとして、東京地方裁判所に発行元の文藝春秋を提訴。今年3月、東京地裁は、元暴力団員だった点について、真実相当性があるとする判決を下している。文信氏はこれを不服として控訴、文藝春秋も判決の一部を不服として控訴している。
河南省省都・鄭州市は、中国の他の省都と同様の大都市です。全体的に30~40階建てかそれ以上の高層建築が立ち並び、新しく区画整理したエリアは未来都市のような景観となっていて、都市内を幅広の幹線道路と地下鉄数路線が走っています。その街の雰囲気や便利さは、他の都市と同じで金太郎飴のようでもあります。路上でも地下鉄車内でも人々は歩きスマホ上等ですし、ましてや今アフターコロナの中国ではスマホアプリの移動記録が健康証明を兼ねていて、ますますスマートフォンは欠かせなくなっています。 その鄭州やその周辺の都市で記録的豪雨が降りました。新郷という都市が、鄭州以上に大変な状態だったとか。当時の中国のTwitterのような短文投稿サービス「微博(Weibo)」を見ると、道路の水深が2mを越えているというつぶやきも確認できます。 河南省の省都・鄭州市を襲った豪雨によって、多くの車が水没した ©️時事通信社 現地住
新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、立憲民主党の石川大我参院議員(47)が知人の陽性者の救急搬送を救急隊員に強く迫った疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。 石川議員は社民党の福島瑞穂参院議員の秘書を経て、2011年に豊島区議に当選。2018年に同党を離党すると、翌年7月の参院選で立憲民主党から出馬し、初当選を果たした。2002年には著書「ボクの彼氏はどこにいる?」(講談社)を出版し、同性愛者であることをカミングアウト。LGBT活動家としての顔も持つ。 「8月8日の夜10時半頃、新宿区のマンションに住む30代の男性A氏の知人を名乗る人物から、コロナ陽性となったA氏の救急搬送を求める119番通報が入りました。救急隊員が駆け付け、A氏の体温や血中酸素濃度を測った結果、保健所は『直ちに病院に搬送する状態ではない』と判断したのです」 そこに現れたのが石川議員だった。先に到着し、11
内容の正誤や道義的な妥当性はさておき、いかにも中国の在外公館が言いそうなことである。中国外交部は近年、西側各国に対して攻撃的・挑発的な言葉をぶつける「戦狼外交」の姿勢が常態化(この記事も参照)。駐大阪総領事館もその例外ではないというわけだ。 しかし、今回のツイートには大きな問題があった。カッコをつけて凄んでみせたつもりが、陵辱モノ18禁ゲームの竿役みたいなセリフのせいで、とんだマヌケ文章になってしまったからである。 結果、日本のネット上ではプチ祭りが発生。「日本人を笑わせて中国への親しみを抱かせるための高等なプロパガンダ戦術では?」と、うがった見方も飛び出したものの、当該のツイートは後日になり削除された。どうやら、純然たる言葉選びのミスだったらしい。(全2回の1回目/後編に続く) (なお、新疆の少数民族を対象にした強制収容や強制労働・不妊手術などの実態については、ドイツの人類学者エイドリア
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