本を本として成立させる最小限の単位、とは何でしょうか。これは、ブログやネットメディアの連載記事といったひとまとまりの文章と、本として書店に並んでいるものの違いとは何かを考えることでもあります。 このことを実践的に考えるきっかけとなった企画として、昨年6月に刊行した電子書籍『オープン化する創造の時代』があります。これは角川グループのブックウォーカー社が手がけるカドカワ・ミニッツブックというレーベルから出版されたもので、このレーベルの本の特徴として「30分で読める」という点があります。日本人の平均読書速度として1分間600字程度という指標に基づき、およそ2万字以内のコンパクトな文章量で、価格も150円から300円と低く設定されています。複数の編集者の方に、新書や単行本のおおよその文字数が最低8万字程度と聞いたことがありますが、大体その四分の一ということになります。スマホや電子書籍リーダーで移動