日本人自身にあまり実感は無いものの、世界的に見れば確実に進んでいるのが「衰退」の二文字です。その原因は今や「少子高齢化」だけではなく、複雑な問題がいくつも絡み、そして解決の糸口も見えないのが現状なのかもしれません。米国在住作家の冷泉彰彦さんは、自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』の中で、以前より日本の現状を表すキーワードとして使用してきた「衰退途上国」という言葉の意味と、その根拠となる4つの点をそれぞれ明確に示しながら解決しています。 【関連】「発展途上」ではない。日本を衰退途上国に落とした5つのミス ニッポン「衰退途上国」論 ある読者の方から、「衰退途上国という言葉が頭からはなれません」というメッセージをいただきましたので、今回はこれをテーマにお話をしたいと思います。 この「衰退途上」という考え方ですが、これは独立した概念ではありません。そうではなくて、より大きな概念である「日本