宮崎哲弥って、福岡伸一と仲がいいみたいなんですが、やっと福岡ハカセのヤバさに気がついたようです。分子生物学者の福岡伸一氏をゲストに迎えての『ニュースの深層』(朝日ニュースター)。 新著『動的平衡』(木楽舎)の紹介。それから若干の突っ込みを入れる。 仏教者としては、福岡氏の関係論的生命論、自然観にはほとんど異論がない。 彼の話を聞いていると『ダマパダ(法句経)』や『ミリンダ王の問い(那先比丘経)』などの一節をつい想起してしまうほどだ。 しかし、暫定的科学主義者としての私からすると、やや突飛に思えるところがなくはない。 例えば『動的平衡』ではライアル・ワトソンが肯定的に紹介されている。だが、ワトソンは生物学の世界では「百匹目の猿現象」や「グリセリン結晶」など多くのデタラメ学説を流布した疑似科学者ということで評価が定まっている。 福岡氏の奔放不羈な思考は魅力だが「ちょっとこれは……」と