「OUT」「柔らかな頬」「グロテスク」…数々の作品を発表してきた作家・桐野夏生さん。その言葉はなぜ私たちに響くのか?桑子真帆キャスターがインタビュー。
題字:タナカカツキ こんちは。編集者の伊藤ガビンです。 いささか唐突ではありますが「老い」について書いていきたいと思うんです。なぜかといえば「日々老いていきまくってる」からですね。老いに勢いがある。自分の中の「老い」が元気すぎる。やたら活発に老いていってる。 刻々と新情報がもたらされる(私の体からですよ)ので、意識せずにいられないのです。 「老いコンテンツ」なんて、供給過剰だろうと思うんですよ。もういらんやろと。しかし実感としては、まだまだ書かれていないことがたくさんある。それ先にに教えておいてよ〜って日々思っているわけでありまして、自分用メモ的にも書いておかねば、という気持ちであります。過ぎ去ると忘れてしまいますからね。 ちなみに当方59歳であります。老いについては以前より、いつか書きたいなと思っていたのですが、書き始めるタイミングがいまいちわからない。50代で老いについて書くなんてちゃ
坂口さんには清涼の気がある。本人も作品も、である。作品は心地よく軽い。今度の本もそうである。坂口さんが医師になり、患者さんの悩みを聞き、薬を処方する。むしろ患者に薬を自分で作らせる。うっかりすると。心の悩みは重たくなる。その解決つまり薬は軽やかで明るい。 私は日本の世間を八十二年生きてきたが、この社会は根が生真面目だから、どこか重たくてうっとうしい。吉本に代表されるお笑いですら、そういう感じがある。坂口世界にはそれがない。軽く、明るく、さわやかである。 なぜ坂口さんにはそれが可能なのか。この本にはその秘密がいくつか書かれている。心の悩みと言うと、悩んでいる自分を変えなさいという忠告を受けることが多いと思う。坂口さんはそれを言わない。夢を実現したいけれども、それができない。これはごくフツーの悩みであろう。それに対して坂口さんは、まず周辺を含めて今の自分を一切変えないという条件を付ける。そのう
倉本さおり×山本貴光×米光一成 古谷田奈月『フィールダー』をめぐる、ディープ・ダンジョン・ディスカッション【前編】 8月下旬の刊行以来、読む者にじわじわと衝撃と熱狂を及ぼしつづけている古谷田奈月さんの最新刊『フィールダー』。ソーシャルゲームが一つの大きなモチーフである本作をめぐって、ゲーム愛好家のライター・倉本さおりさん、ゲーム作家で文筆家の山本貴光さん、同じくゲーム作家でライターの米光一成さん、3名の鼎談が実現した。 問いの奥へ、奥へ……。まるでダンジョンに誘われるかのような本作の読書体験について、議論は縦横無尽に展開。まずは前編、作中に登場するゲーム「リンドグランド」と、登場人物たちとゲームの複雑な関係性を深掘りする。 構成/山本ぽてと 倉本 今回の鼎談の経緯として、まず私の個人的な事情として『フィールダー』の書評を依頼していただいたのですが、ご指定いただいた文字数の1000字では、
世界地図上にマッピングされたポイントをクリックすることで、その地域の民族にゆかりのある音楽を再生できる。例えば日本の東北地方なら、安全を願うために歌われてきた「津軽山唄」、東京都なら作業時に歌われてきた「木遣節」がある。他にもヨーロッパやアフリカ、米国など世界各国の伝統音楽が聞ける。 2017年に暫定版としてデータベースを一度リリースしていた。研究チームは、改めて楽曲の種別や特徴などを見直し、呼吸方法や楽器情報など、より詳細な情報や会話などの音楽ではない音源も加え、データの正確性を上げて再度リリースしたという。 データベース中の全ての楽曲は、個人や研究での利用など非営利での使用を推奨しており、著作権とその文化継承者が許す範囲内のみで利用できる。今後も継続的に新しいデータも追加していくという。研究チームは「Global Jukeboxが他の研究者に刺激を与え、音楽の伝統や文化の進化に関する多
韓国で生まれたイ・ランは、シンガー・ソングライター、映像作家、コミック作家、エッセイスト、そして小説家として活動する多彩な表現者だ。その活躍は、日本のカルチャーシーンでも注目を集める。 ジャンルや国境を行き交うイ・ランのまなざしは“社会”と“個”の関係性に向けられており、その真摯で豊かな言葉は私たちにシンパシーを抱かせると同時に、新たな気づきをもたらす。彼女が“地獄”(ヘル)という言葉で形容するこの社会で生きる私達は、何に気づき、どこへ向かおうか。常に何かに気づき、変化しているイ・ランの現在地を聞きに行った。 ・ ――最近、身の回りで起こった出来事によって、新しい発見をしたことはありましたか? イ・ラン:先週、韓国で開催された“家族ではないから”というイベントに参加して、歌を歌ってきました。韓国ではまだ結婚というのは男女しか出来ない制度なので、それ以外の家族の形は認められていないんですけど
「トレンド操作」トレンド入り 大量解雇でTwitterはどう変わる? ITmedia NEWS編集部で考えてみた(1/3 ページ) 11月7日、日本のTwitterトレンドに「トレンド操作」が入った。イーロン・マスク氏が4日(現地時間)、米Twitterの人員削減に着手し、日本法人(Twitter Japan、以下TwitterJPと表記)の社員も解雇した結果、政治的な話題がサジェストされにくくなった──という声が発端とみられる。 同じく解雇の影響か、5日から6日にかけては「ニュース」欄の更新が一時的にストップしていた。これによりTwitterJPがTwitter上の話題を操作していたとする意見が増えたこともあり、「トレンド操作」のトレンド入りにつながったようだ。 一方で、マスク氏は長文の添付機能やなりすましアカウントの排除など、Twitterの今後に関わる方針を続々発表している。メディア
Twitter #OneTeam の皆さん、こんにちは。昨年まで Twitter (Scaled Enforcement Heuristics, Health Engineering) で Data Scientist として働いていた Kazushi と言います。 Elon Musk によって解雇された皆さん、おつかれさまでした。これから転職先を探す方もいらっしゃると思います。しかしその前に、まだ自分以外にこの点について公に言及されている方がいらっしゃらないようなので、簡単にブログに書いておきます。これは不当解雇であり、法廷で争うべきことです。労働者の庇護が日本ほど手厚くないアメリカでも、訴訟が起こっています。戦いましょう。 今日解雇された Twitter 日本法人社員も不当解雇として法廷で争って欲しい。整理解雇要件を満たすのは難しいはず。 https://t.co/mscQURXi70
こんなツイートを見かけました。とある映画館が、上映の際に出すドリンクセットに関する告知をしたが、それを取り下げることにした、という内容です。 なぜ、キャンペーンを取り下げる必要があったのでしょうか。そこには、以下のような流れがあったようです。 ・映画館が展開しようとしていたのは「七人樂隊」という、香港を代表する7人の映画監督によるオムニバス映画のコラボドリンクセット ・そのセットの名前は「怀旧的(ノスタルジック)香港ドリンクセット」 ・しかしこの「怀旧」というのは簡体字での表記であり、香港で通常使われる繁体字ではないことへの違和感を述べる人が現れる(炎上というレベルではなく、ちらほらと出現した程度) ・さらに、このドリンク自体が康師傅という台湾発(現在はほとんど大陸中国企業化しているようですが)の大手食品メーカーによるものであることにも、違和感の声が上がる ・そうした声を受け、映画館側は謝
今回は、パレスチナについて前々回および前回の続きを準備していたのだけど、英国の新内閣について言うまでもない当たり前のことをTwitterでちょろっと書いたら数千の単位でRetweet/Likeされるということになってしまったので、それについて少し詳しく扱っておこうと思う。よい機会だ。パレスチナについては明日。 リズ・トラス政権が発足し、「多様性」が注目されているようだ。だが私はその「多様性」は見かけだけだと見ている。ちなみに私は「政局」にはほぼ関心を向けずに、英国政治の細部を10年も20年もずっとウォッチしているオタクである。ただのオタクなので、権力者についてものを書き、その権力者に直接会ったといってきゃあきゃあ騒いだりしない立場にある。 順番に話をしていこう。英語を読むという技術的なことについても、いつも通り、ちょいちょい挟んでいく。いつもは当ブログは上限4000字を目安に書いているのだ
生き方に迷う時。自信が持てない時。大きなものに流されてしまいそうになった時。 多くの人の背中を押してきた詩があるのをご存じですか? その詩人のことばは、韓国でも愛され、広がっています。その理由とは? (ソウル支局 ディレクター 長野圭吾) 11月中旬。 韓国の観光名所、ソウルタワーのふもとにある小さな書店で、日本を代表する詩人・茨木のり子の朗読会が行われました。 今年で没後15年となった彼女の詩は、日本で世代を超えて愛されてきました。 実は茨木の詩は、数年前からハングルにも翻訳されるようになっています。 この日も、20代から30代の若者たちが集まり、自分の好きな詩を選んで朗読し、感想を語り合っていました。
紙の単行本、文庫本、デジタルのスマホ、タブレット、電子ブックリーダー…かたちは変われど、ひとはいつだって本を読む。気になるあのひとはどんな本を読んでいる? 各界で活躍されている方たちが読みたてホヤホヤをそっと教えてくれるリレー書評。 【雁須磨子(漫画家)】→→吉川浩満(文筆家)→→??? 私の両親は若くして結婚して、母は二十歳そこそこで二人の娘を産んだ。 街のショッピングセンターのレストランで両親は働いて、子供達はショッピングセンターの中に放流されて一日を過ごす。 私はだいたいゲームコーナーか本屋のまんがコーナーに入り浸っている。その頃は本屋の立ち読みが今より自由だった。楽しかったな。でもなかなかしんどいことも多かった。 そんなくらしの中で、いいことだと思うけれど親は私たちにとても厳しかった。今にして思えば若い二人が必死に生活しつつ二人も子供を育ててるのでまあしゃあない。家は裕福とはとても
Wikipedia 英語版にはよくこんな情報をまとめているなと思うものがあったりするのだが、そうしたものをまた一つ知ってしまった。 私、英語圏のカルチャー系メディアで初めてみるやつに出会したらこれで確認してます…Wikipedia英語版の、どのソースがどれくらい信頼できそうかをノートでのディスカッションに沿ってまとめたリスト。ブライトバートはもちろんブラックリストに入ってます。https://t.co/ZjSQn8i7VL— saebou (@Cristoforou) October 16, 2022 Wikipedia:Reliable sources/Perennial sources だが、北村紗衣さんも書かれている通り、ノートでのディスカッションに沿ってまとめたリストなんですね。いわゆる一般的なニュースソースだけでなく、テック系、エンタメ系など網羅されていて壮観である。 基本的に歴
世界の映画に影響を与えた偉人の1人、ウォン・カーウァイ 第89回「アカデミー賞」最優秀作品賞『ムーンライト』(2016)のバリー・ジェンキンス監督が、ウォン・カーウァイ作品に対する愛について、熱く語った動画「影響下:ウォン・カーウァイのバリー・ジェンキンス」を、ウォン・カーウァイ監督の7作品を収めたBOXセット『WORLD OF WONG KAR WAI』を販売しているクライテリオン社が公開している。 「影響下:ウォン・カーウァイのバリー・ジェンキンス」 香港は、世界の映画に影響を与えた偉人を多く生み出した“映画の都”なのだが、その中でも、大きな影響を与えた偉人はやはり、アクション映画を根底から革新したブルース・リーで、その次がウォン・カーウァイ監督ではないだろうか。 ブルース・リーが世界のアクション映画をブルース・リー以前・以後と革新したように、ウォン・カーウァイも恋愛と官能の映画史に、
友人が「Apple Musicでチャイニーズ・シューゲイザーというリストをレコメンドされて気になったんだけど、見失ってしまった」というので手動で作ってみた。 中国では欧米と同じくドリーム・ポップがシューゲイザーの隣り合った場所にあって、ローカルではドリーム・ポップの勢力が強い。シーン・ローカルで相互に影響を与えあったバンドと、初期からグローバルの影響下にあったバンドでは明確に音像がかわる。完全な偏見だが、ドリーム・ポップはローカル、My Bloody Valentine直系のシューゲイズはグローバル、と言っていいのではないか。 しかし、黎明期のローカルを支えたThe White Tulipsがインディー・レーベル・生煎唱片を、そして生煎唱片が新世代のバンドを世界へ送り出している。そこにはあきらかな世代のつながりと洗練がみえる。 初期の中国インディー・シーンはサラ・レコードから影響をうけた手
念波 @nennpa ビッグテックが集中するベイエリアの街ががめっちゃ荒廃してスラム化してるという記事。企業が高給で世界中からエンジニアを集めた結果大変な貧富の格差とインフレとが生じた結果だそうだ。めっちゃおもしろい。 /帝国の興亡 – WirelessWire News wirelesswire.jp/2022/10/83197/ 2022-10-06 08:32:22 リンク wirelesswire.jp 帝国の興亡 イタリアの探検家、アメリゴ・ヴェスプッチは43歳にして初航海に出かけた。 彼の航海の記録は1503年に論文「新世界」として発表され、ドイツで出版された。以来、その大陸は彼の名にちなんでアメリカと呼ばれるようになった。 ヴ […] 398 users 3586 念波 @nennpa 高給取りが集まった結果地価が上がって3LDKの家賃が月100万円になってほとんどの人が家に
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