以前、Twitterで流れてきた『エヴァQ』にふれた感想で、「マリアスはBL、カヲシンは百合」というものがあって、ちょっと笑ってしまった。簡単に解説すると、マリ×アスカのカップリングはボーイズラブを思わせ、カヲル×シンジのほうは百合を思わせるという意味だと思う。 これはボーイズラブと百合という言葉を性差ではなくその内実によって捉えたいい方だ。つまり、何だかんだと口喧嘩しつつも強い絆で結ばれているように見えるマリとアスカはボーイズラブ的な関係性であり、たがいに甘やかしあい依存しあっているように見えるカヲルとシンジは百合的な関係性であるということ。 こういうずれた言葉の使い方はちょっとおもしろい。たとえば「男前」を女性に使ったり、「女子力」を男性に使ったりするのに近いやり方で、言葉の意味をずらすことによってジェンダーの呪縛を解き放っていくという方法論なのだろう。