台湾北東の海岸部に位置する金瓜石は、なだらかな丘陵に囲まれ景色の美しい、かつて鉱山があった町だ。だが、木々が青々と生い茂り、遠くに海を臨むこの土地の足元には、忘れられた歴史の暗部が横たわっている。
GW中に台湾映画『セデック・バレ』を見たので、ここにも感想を書いておきたい。 http://www.u-picc.com/seediqbale/ まず何といっても感銘を受けたのは、台湾の映画人たちが、山岳地帯に住む原住民(台湾の先住民族の人たちは、誇りをもってこう自称すると聞いたので、あえてこの語を用いるが)たちの歴史を正面からとりあげて、このような大作を製作したということだ。 社会のマジョリティが自己の歴史を語ろうとするのでなく、マイノリティの経験の苦難を想像することに力を注ぐ。 台湾の先住民政策は、とくに民進党政権のもとで飛躍的に進展したと聞いているが、それは「他者」の歴史と向き合うことで自分たちの社会をより開かれたものにしていこうとする、真に民主主義的な努力の現われであるのだろう。いまだに、こうした努力を行なっているというより、まったく逆方向に進みつつある日本の社会とは、この点におい
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