「割り箸を使うのをやめても環境負荷はさほど変わらないらしい。割り箸の材料にされるのは、他に使い道のない木っ端だからだ」 自宅で大工仕事の後に残った余り物の木材を前にして、昔誰かが言っていた割り箸に関する豆知識を思い出した。使い道のない木材が割り箸になるのなら、私の余った木材も割り箸に加工してやりたいと思った。しかし普通の割り箸をたくさん作っても面白くない。そこで木材の大きさをフルに活かした大きな割り箸にしてやることにした。 大きな箸ができるまで 思いつきでおかしなものを作ることができるのは、ほぼ電動工具たちのおかげだと言っても過言ではない。仮に手動の鋸しか持っていなかったとしたら、大きな割り箸などという無用の長物を作ろうなどとは絶対に思わなかったはずだ。いや、よしんば思いついたとしても実行に移すことはなかっただろう。文明の利器は、人を無駄なことに駆り立てる。 まず木材の縦方向にのこぎりを入