『アマゾノミクス データ・サイエンティストはこう考える』(アンドレアス・ワイガンド著、土方奈美訳、文藝春秋)の著者は、米アマゾンの元チーフ・サイエンティスト。アマゾン創業者のジェフ・ベゾスとともにデータ戦略を策定し、顧客にとって使いやすいプラットフォームの構築に尽力してきた人物である。 たとえば、「社内の編集者が書いた製品レビューと、消費者の書いたそれとでは、どちらのほうが商品購入後の顧客の満足度は高くなるのか?」「従来型の人口動態に基づくプロファイリングから導き出した“お薦め商品”と、個人のクリックに基づくそれとでは、どちらのほうが購入に結びつきやすいのか?」などについての“答え”を、数々の実験を通じて導き出していったということだ。