ゲームは子供に悪影響を与えるのか。不安を感じる人は多いはず。ハーバード大医学部による調査結果が「ゲームと犯罪と子どもたち」(インプレスジャパン)にまとめられている。結果はNO。世間でいわれる悪影響はほぼ無かった▲結論は、ゲームを過度に不安視することなく「子供や保護者はリラックスすること」。ゲームを悪と見なすことで、子供の抱えるストレスや親の暴力といった問題を見逃す、とも指摘する。俗説をあてにしてはいけない。【石戸諭】
ホメオパシーについて書いたコラムに、読者から建設的なコメントを多くいただき、朝日新聞のツイッターにも取り上げられました。みなさま、ありがとうございます。すべて読んで、こう思いました▲マスコミがよくて、インターネットだからダメなんて時代は終わった、と。媒体を問わずダメなものはダメです。そこで一つお願い。良い記事に称賛と要望を、変な記事には建設的な批判を。相互対話で磨きあう新聞と読者の関係はまだまだ可能です。【石戸諭】
朝日新聞の長野剛記者がホメオパシーという代替医療行為について、科学ベースの批判記事を書き続けている。すごい仕事で尊敬している。ただ忘れてはいけないのは、インターネットではかなり以前からこうした批判が出ていたことだ▲例えば「NATROMの日記」を読んでほしい。ネット上には良質な専門的知識がそこかしこに点在している。私は、記者の取材力と読者の専門知を結びつけることが次世代の新聞に必要だと思う。長野さんの記事に『次』を考えるヒントがある。【石戸諭】
「代替医療のトリック」(新潮社)について書いたところ、ネット上で「問題は医療現場だけでなく報道にもある」とコメントをいただいた。同書の著者が問題とするのは、(1)確証のない代替医療を肯定する報道、(2)医療のリスクをあおる報道だ▲この手の報道がある以上、私は「誤った知識」の拡散の防ぎ方を考えたい。ネットには専門家も参加し、記事の科学性が活発に議論される。そうした議論に応えたい。記事が変わる余地は大いに残っている。【石戸諭】
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