カール・マルクス『一八世紀の秘密外交史』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

カール・マルクス『一八世紀の秘密外交史 ロシア専制の起源』(白水社)をお送りいただきました。 https://www.hakusuisha.co.jp/book/b621504.html と､書くと、えっ？と思われる方も多いかも知れません。 いや、正真正銘の、あのひげのおじさんのマルクスの本です。ただし、浩瀚なマルクス・エンゲルス全集には収録されていない稀覯論文です。 なぜ収録されていないか？それは、レーニンや、とりわけスターリンの逆鱗に触れるような中身だからです。 タタールの軛がもたらしたものは？ なぜロシアは膨張したのか？ クリミア戦争下構想され、数奇な運命を辿ったマルクスによるロシア通史。 「ロシアが欲しいのは水である」 資本主義の理論的解明に生涯を捧げたマルクス。彼はこの『資本論』に結実する探究の傍ら、一八五〇年代、資本の文明化作用を阻むアジア的社会の研究から、東洋的専制を発見する

[osaan]

マルクスが生前ロシアに批判的だったのは周知のこと。

[kamiyakenkyujo]

「そう、マルクスを崇拝していると称するロシアや中国といった諸国の正体が、まごうことなき東洋的専制主義であることを、その奉じているはずのマルクス本人が、完膚なきまでに暴露した本」

[takahire_hatene]

「日本の戦争は共産主義からの自衛の戦争だった。」という意見がありますが、単に覇権主義国が偶々共産主義を採用していただけだと思う。レーニンとからもロシアの「ニヒリズム」そのもの。マルクスの新約は良い流れ

[death_yasude]

東洋的専制主義だからマルクスが選ばれたとなると下部構造が上部構造を規定するって話はどこにいってしまうのか

[high190]

"今目の前で進行しつつあるウクライナ戦争を理解する上で最も役に立つのが、19世紀のマルクスの本だというのは何という皮肉"

[tick2tack]

日本の律令制ほか東洋の専制的政治形態を「東洋的専制主義」というが、ロシアの専制もまたこれだというカール・マルクスの本/　"マルクス本人が、完膚なきまでに暴露した本であるが故に"　マルクス主義の下で読めない

[paravola]

（プロパガンダに率先して釣られる知識人の歴史とか）クリミア戦争を見ながら書かれた19世紀の本が、新たに日本訳されて出版されるのは何故かと言えば、いうまでもなく、歴史は繰り返しているから

[hahnela03]

“そう、マルクスを崇拝していると称するロシアや中国といった諸国の正体が、まごうことなき東洋的専制主義であることを、その奉じているはずのマルクス本人が、完膚なきまでに暴露した本”

[kaikaji]

"クリミア戦争下に構想された本書でマルクスはロシア的専制の起源に東洋的専制を見た。ロシア社会の専制化はモンゴル来襲と諸公国の従属いわゆる「タタールの軛」（一二三七―一四六二）によってもたらされたと分析"

[stumprider]

あとで読む

[STARFLEET]

おもしろそう。本棚空き空間枯渇派としては電子版で読みたいところだな(今のところは紙版のみかと思いつつ)

[cider_kondo]

id:kenjou<中央集権による大規模開発こそがソ連を作った、という松尾先生の「ソ連＝国家資本主義論」 http://matsuo-tadasu.ptu.jp/yougo_soren.html は分かりやすかったです/id:Gka<身分(党幹部)が歴然とあったから専制社会では?(真顔

[YoshiCiv]

「一八世紀」っていう書き方はキモい。流行ってんの？

[Gka]

政治に興味がないひとにも分かりやすく専制を独裁に読み替えたほうがいいのでは。共産主義は平等社会だが…独裁者のもと国民は等しく奴隷であるという意味で平等だ。

[kenjou]

水力世界というのは、中国はもろにそうだね。黄河流域で大規模な灌漑をはじめたことが、広域支配と文明構築の基盤になっているから。ロシアもそうだったのかな。

[ChieOsanai]

「エリノアの手になる本書は歴史の闇に葬られ」→「エリノアの手によって」　「さらに、ソ連・中国の社会主義を東洋的専制の復活を見た」→「社会主義に」だよね？　この短い文章に二つも誤植があるの不安だ