「稚拙なケータイ小説」だけが描ける「リアル」――『あたし彼女』の場合：荻上式！電網テレビ批評 | みんなのテレビ：So-net blog

第３回日本ケータイ小説大賞に『あたし彼女』が選ばれ、ウェブ上で大きな話題となっている。その反応を見るとその多くは、これまで「スイーツ（笑）」「恋空（笑）」とバカにしていてほとんど読まなかった層が、「賞金200万円獲得」というニュースに釣られて読んでみたら、あまりに独特な文体だったので、深く付き合うよりも嗤いの対象にして処理（合理化）しようとしている、という集合行動がまた反復されていたように思うのだけれど（参照）、しかし「『あたし彼女』を書籍化してみた」「あたしニート」といったエントリーが書かれたり、「あたしブログ」といったサイトが作られるなど、関連ネタも大きく話題になっていることからも、話題づくりとしては大成功の模様。 では、結局作品としてはどうなのかと思い、早速読んでみた。僕個人としては率直に、いくつかの点では『恋空』よりも優れている作品であり、ここしばらく読んだケータイ小説の中でも（一

[Labyrinthos]

▼第３回日本ケータイ小説大賞：あたし彼女→http://nkst.jp/vote2/novel.php?auther=20080001

[sarabanda]

「下記の『引きずってる』ことへの怒りは、『未だに90年代的な人間観』である『トモ』が、自分との関係をその文脈に矮小化してしまうことに対する、『ゼロ年代女子』からの苛立ち表明でもある」

[kohedonian]

著者がメディアに文体を最適化させたのみならず、メディアの働きかけ(アフォーダンス？)が文体を規定するという双方向性、そして、それは何もケータイというメディアに特別な関係性なのではなく、遍く存在してきた。

[kanimaster]

あの文体は決して稚拙ではないと思う。改行よりも改ページのタイミングの良さに注目したい。

[lovecall]

『「みたいな」は“世界に対するアパシー”の表れ / 「アキ」は、「世界に対するツンデレ」』

[tokada]

濱野より先に書くぞーと気合入れたのですね、分かります

[fenethtool]

これは適切な批評だと思う

[ka-wara]

なんか「アルジャーノンに花束を」を読み返したくなった

[altr]

q{「頭が悪いからこそうまく言葉に出来ない繊細な葛藤」（意味わかんない感じ）} そーそー。/それがネタかマジかは関係ない。受容する側の問題。作家システムの外にあるから小説じゃない、みたいなことはあるかも

[pinball-1973]

ケータイというデバイスにあった文体は何かという視点から「あたし彼女」を評価。表現における身体性の問題につながっていると言えるか。

[lylyco]

この文脈で読んでも、トモ視点の章はやっぱり要らなかったと思うが。なくても類推可能なレベルのことしか書かれてないし、書き分けが稚拙なせいでせっかくの「リアル」を損なっているマイナスの方が大きい気がする。

[fffighter]

みたいなって言いたいだけちゃうんかと(ry

[BigHopeClasic]

「無駄」と評されることの多かったトモ編の意味を読み解いた解説は価値がある。でも、なんぼ一人称がああだからといって、いやむしろああだからこそ、読み手がストレートにトモを完璧と受け取ることは少ないのでは？