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戦前の左横書き
「戦前の横書きは、みんな右→左の方向で書かれた」といふ誤解が広まつてゐますが、結論から先に言ふなら... 「戦前の横書きは、みんな右→左の方向で書かれた」といふ誤解が広まつてゐますが、結論から先に言ふなら、これは正しくありません。 数学の教科書、音楽の教科書、英語の教科書など、また技術書など、どうしても左横書き(左→右)の方が合理的な場合は左横書きもよく使はれました。 大正十五年 算術(算数)の教科書(教師用) 昭和七年 音楽の教科書 大正十四年 英語の教科書 昭和十八年 技術書(最新應用機構學) (図中だけ、「断面」の「断」の字が略字体であるのにも注目) 「横書き」なのか「一行一文字の縦書き」なのか 「右横書きとは、一行一文字で書く縦書きの一種だ」とする説もあります。寺社の扁額やのれんの文字などでは確かにその可能性が高いのですが、昭和初期の出版物を見てみると、鉤括弧等の約物(記号)が縦書き用ではなく右横書き専用のものの事があります。「横書きの事もあれば、一行一文字の縦書きの事もある」が正しい
2018/01/27 リンク