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適応的市場仮説とコロナ禍リスク - 経済を良くするって、どうすれば
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適応的市場仮説とコロナ禍リスク - 経済を良くするって、どうすれば
利益を最大化しようという行動原理の下では、効率的市場が立ち現れる。そこでは、資金も、人材も、ムダ... 利益を最大化しようという行動原理の下では、効率的市場が立ち現れる。そこでは、資金も、人材も、ムダに捨て置かれたりはしない。ところが、実際には、カネ余りと失業が長く続くことはざらにある。そうすると、主流派経済学が大前提とする利益最大化に誤りがあるのではないか。これに代わるものとして、アンドリュー・W・ローは、環境が時間をかけて形成する行動原理を提案し、『適応的市場仮説』を主張する。 ……… 「効率的」と「適応的」の二つのを分かつのはリスクだ。煎じ詰めると、ローの行動原理は、リスクに耐えるためにムダを出しているのである。万一に備えて保険料を払うのと同じで、払う分だけ利益は減る。その代わり得るのは生き残りである。ムダがなくとも、死に絶えれば、そこで終わり。減った利益でも、存続するうちに、積み上がって行く。保険料を惜しんだ利益なんて、つまらないものだ。 ローの『適応的市場仮説』は、600ページの大