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【現代詩】「砂/川」 今はもう無くなってしまった場所へのノスタルジー 現代詩の試み - 安心感の研究 by 暖淡堂
砂/川 帰れ と言う 薄い布団に 乾いた指を重ねて 窓でカーテンが揺れ あの日、僕/祖母を置き去りにし... 砂/川 帰れ と言う 薄い布団に 乾いた指を重ねて 窓でカーテンが揺れ あの日、僕/祖母を置き去りにした 祖母/僕は 病室の 重すぎるドアを閉め 一段一段が高すぎる階段を 飛び降りるように 外へ出ると 短い影が 鍵を、 と囁く 振り返ると 古く低い家の窓 湿った仏間に横たわる 影が先に動き ゆっくりと 白い目を開く 僕の背中を なにかが剥がそうとする 鍵を、 鍵を、 僕はポケットに入っていた硬球を 窓硝子に叩きつけた 砕けたのは 重く砂の詰まった あの日、一度だけ振り向いた目 ここ、に置き去りの 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon 【現代詩】「雨に埋る空洞」 汽車に乗ってここから立ち去る子供たちのイメージ 現代詩の試み またお立ち寄りください。 どうぞご贔屓に。 dantandho にほんブログ村 ランキ
2023/07/27 リンク