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『五輪汚職』巨大イベントの裏で行われていたこと - HONZ
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『五輪汚職』巨大イベントの裏で行われていたこと - HONZ
「東京五輪の招致は、僕でなければできなかった」 東京五輪・パラリンピックが閉幕して1年後の2022年7月... 「東京五輪の招致は、僕でなければできなかった」 東京五輪・パラリンピックが閉幕して1年後の2022年7月、男は若い記者にそう胸を張った。男の名は高橋治之。世界的な広告会社「電通」で専務まで務めた後、コンサルタント会社代表に転じ、東京招致委員会では「スペシャルアドバイザー」の肩書を持っていた。「スポーツビジネスの第一人者」との呼び声も高い人物だ。 「まず僕が数社へトップ外交を仕掛けた。その後に電通がほかのスポンサーを集めていった。大成功だった」 自慢話は止まらない。自身が理事を務めた東京大会組織委員会が、スポンサー68社から五輪史上最高額の3761億円もの協賛金を集めたことを誇らしげに語る。だが、彼はまだ知らない。この時、記者が所属する読売新聞社会部が、高橋が特定のスポンサー企業から巨額のカネを秘密裡に受け取っている事実をつかんでいたことを――。 東京地検特捜部もまた、高橋や電通への包囲網を