ガザ北部、5月末までに飢餓の恐れ 国連事務総長「完全な人災」 | 毎日新聞

イスラエル軍による攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区で、飢餓への懸念が高まっている。食料不足の度合いをはかる国連の「総合的食料安全保障レベル分類」（IPC）の報告書（18日発表）は、停戦が実現しなければガザ地区北部は5月末までに飢餓に襲われる可能性が高いと指摘。国際社会では「人災だ」との声が強くなっている。 「イスラエルが飢餓を招いている。飢餓が戦争の武器として使われている」。欧州連合（EU）のボレル外務・安全保障政策上級代表（外相）は18日、ブリュッセルで開かれた人道問題を協議する会合でこう語り、イスラエルを批判した。 ガザ地区には連日、支援物資を積んだトラックが入っている。しかし、激しい戦闘や略奪で物資を安全に配布するのが困難で、特に北部では食料不足が深刻化している。ガザの保健当局によると、これまでに餓死した人は少なくとも20人に上っている。 IPCの報告書は、ガザ地区の全人口にあたる