異次元との決別：植田氏は想定以上の利上げ視野 元日銀理事の前田栄治氏 | 毎日新聞

日銀は約11年間に及ぶ「異次元の金融緩和」に終止符を打った後も、大規模な国債買い入れを続けている。市場は日銀を依然として金融緩和に積極的な「ハト派」と受け止め、米国との金利差が拡大して円安が進む。しかし、かつて日銀の調査統計局長や金融政策担当理事をつとめ、経済分析や金融政策に詳しい前田栄治・ちばぎん総合研究所社長は、植田和男総裁が物価や経済の状況を踏まえつつ、市場が想像する以上の利上げを視野に入れているとみる。 日銀はハト派に見られ過ぎ ――植田氏が総裁に就任して1年。政策運営をどう評価しますか。 ◆植田氏の主な役割は、異次元緩和からの正常化を円滑に進めることだ。マイナス金利の解除と長短金利操作（イールドカーブ・コントロール、YCC）の撤廃は、大きな混乱なくやり遂げた。市場との対話もおおむね分かりやすいものだった。 物価が上がり、賃金も上がるという好循環はかなり世の中に根付いてきた。人手不

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“経済分析や金融政策に詳しい前田栄治・ちばぎん総合研究所社長は、植田和男総裁が物価や経済の状況を踏まえつつ、市場が想像する以上の利上げを視野に入れているとみる”