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苦痛を与え「音を上げさせようとする」日本の入管行政 | | 安田菜津紀 | 毎日新聞「政治プレミア」
「担当さーん」「担当さーん」「担当さーん」……。 絞り出すような声が、小部屋に響く。インターホンごし... 「担当さーん」「担当さーん」「担当さーん」……。 絞り出すような声が、小部屋に響く。インターホンごしに「今すぐには行けない」「自分で少し頑張って」などのやりとりが続いた。 2021年3月、名古屋入管に収容中だったスリランカ出身のウィシュマ・サンダマリさんが亡くなった。その責任を問うため、遺族による国家賠償請求訴訟が昨年から続いている。 ウィシュマさんが最後に過ごした居室の監視カメラ映像が295時間分残っているとされているが、国側は約5時間分のみを裁判所に提出した。私は名古屋地裁で閲覧申請し、その映像を視聴した。 「担当さーん」とウィシュマさんが懇願するような声をあげ続けるのは、21年2月26日の早朝だ。朝5時すぎに、ベッドから転落してしまったウィシュマさんが、職員を呼んでいた。この時点ですでに、体の自由がほぼきいていないように見える。 11分以上がたち、2人の職員が来るも、ベッドに引き上げ
2023/03/03 リンク