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思春期特有の葛藤と格闘――それは「ふつう」を求める「ふつう」の私たちの物語だ/『ふつうの軽音部 ①』書評 | 日刊SPA!
世の中には読んだほうがいい本がたくさんある。もちろん読まなくていい本だってたくさんある。でもその... 世の中には読んだほうがいい本がたくさんある。もちろん読まなくていい本だってたくさんある。でもその数の多さに選びきれず、もしくは目に留めず、心の糧を取りこぼしてしまうのはあまりにもったいない。そこで当欄では、書店で働く現場の人々が今おすすめの新刊を毎週紹介する。本を読まなくても死にはしない。でも本を読んで生きるのは悪くない。ここが人と本との出会いの場になりますように。 思春期に、あるいは若かりし頃に聴いた曲たち。その理由をうまく言葉に表すことはできないのだけど、なぜだか自分の心に響いてしまい、もはや自分のための曲なのではないかと思うような、そんな音楽があなたにもあるのではないだろうか。それはある種の衝動であり、自らを突き動かしていたその原理=理屈が理解できるのは、ある程度時間がたってからになる。 クワハリ(原作)・出内テツオ(漫画)『ふつうの軽音部』(集英社)を読んだ私は、大学時代にandy
2024/05/02 リンク