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ミームという亡霊は、いかにして“壁”を越えるか 日本アニメの脱文脈化を辿る
亡霊がインターネットを徘徊している。ミームという亡霊が。 ミーム。進化生物学者リチャード・ドーキン... 亡霊がインターネットを徘徊している。ミームという亡霊が。 ミーム。進化生物学者リチャード・ドーキンスが『利己的な遺伝子』(1976)のなかで提唱した概念。人から人へと情報や概念を伝達していく自己複製子。ただし現在では、ミームという概念自体が変異を重ね、ネット上に遍在するインターネット・ミームのような概念を生み出すに至っている。 すなわち、さながらウィルスの如く(はたまた呪いの如く)模倣と変異を繰り返しながらネットの海を回遊=伝染していくミームの存在。それは、姿が消えたと思えば、まったく別の場所に幽霊の如く回帰したり、伝達の過程で情報に誤配が生じ、元とはまったく別様の形で受容されたりもする。遺伝子と同様、ミームも変異し、そして進化を遂げていく。 この記事では、ミームそれ自体ではなく、ミームが変容するプロセスに注目する。ミームはある閾値を越えると変異を引き起こすが、それがもっとも顕著に現れるの
2021/07/25 リンク