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自己肯定感の話 ⑬
「もうお寿司のことは忘れてね?」 「わかってます!」 ムスッとした顔で言い放ちつつも、明らかにまだ... 「もうお寿司のことは忘れてね?」 「わかってます!」 ムスッとした顔で言い放ちつつも、明らかにまだお寿司への未練を引きずっている祖母。 しかし、アフタヌーン・ティーが楽しみでないわけではないらしく、お買い物ツアーを終え、ホテルのお部屋でひと寝入りしたあとは、私に促されるまでもなく着替え始めました。 この旅最後の華やかなイベントのために祖母が選んだのは、淡い紫色の、柔らかな布地のワンピースでした。 どこかアール・デコ風の、ドラマ「名探偵ポワロ」に登場する女性たちが身につけているような、シンプルなデザインの素敵な服です。 歳を取ったら派手な色合いの服がいい、とはよく言われることですが、祖母はとことん綺麗な色の服が好きで、どんなときも服に負けず、堂々と着こなす人でした。 そして、服に合わせたアクセサリーも、ちゃんと持参していました。 そういうマメさ、見習いたいと思ったものの、未だ真似すらできずに