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第二次安倍政権はなぜ「独裁」と呼ばれたのか――戦後日本の恩顧主義の変容/大澤傑 - SYNODOS
はじめに【注1】 2022年7月8日、参議院議員選挙の遊説中に安倍晋三元首相が凶弾に斃れた。現代日本政治... はじめに【注1】 2022年7月8日、参議院議員選挙の遊説中に安倍晋三元首相が凶弾に斃れた。現代日本政治を揺るがす大事件であった。安倍が担った政権は、憲政史上最長の在職期間を誇ったことからも明らかなように、安定的であった一方、2012年から始まった第二次政権は森友・加計問題などが表出したように、その強権的かつ縁故主義・恩顧主義的な統治手法が一部で「独裁」と呼ばれた。 折しも、昨今の国際社会では民主主義の後退と権威主義の台頭が叫ばれている。これに対し、日本の政治体制の権威主義化(独裁化)を指摘する声もなくはない【注2】。実際、3500人を超える専門家らが民主主義に関する多様なデータを収集・分析する多様な民主主義研究所(V-dem Institute)の自由民主主義の指標(市民の自由、法の支配、権力分立の度合いなどからなる)は第二次安倍政権以降低下した【注3】。 民主主義や権威主義といった統治
2022/12/24 リンク