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不正会計への道は「善意」で舗装されている
企業が不正を行うケースには、いくつかのパターンがある。たとえば大王製紙のように、オーナー経営者が... 企業が不正を行うケースには、いくつかのパターンがある。たとえば大王製紙のように、オーナー経営者が会社を私物化し暴走するパターン。これは別に日本に限らず、世界中どこでも見られる現象だ。 しかし今回の東芝の事件のように、社長をはじめ優秀な幹部社員たちが「まじめに」「仲間のためを思い」コツコツと不正を積み重ねるというのは、日本独特の病理である。なぜこうしたことが起こるのかを、考えてみよう。 不正を見抜くことは社外取締役の責務ではない 最初にはっきりさせておきたいことがある。マスコミの記事で、「経営陣を監視する立場の社外取締役がいながら、なぜ不正が見破れなかったのだ」といった、ガバナンスの無力を嘆く論を目にすることがある。しかしこの主張は、やや的外れなのである。その理由は2つある。1つは、会社が本気で綿密に実行した粉飾決算を社外取締役が見抜くことはほぼ不可能だからだ。もう1つの理由は、社外取締役の
2016/01/30 リンク