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勉強しない大学生が、量産されるメカニズム
これらはいずれも、確かに物事の一面をとらえています。ですが、全体を見通せていない「偏った意見」だ... これらはいずれも、確かに物事の一面をとらえています。ですが、全体を見通せていない「偏った意見」だと言わざるをえません。 私は、日本の大学教育の問題は、学生・大学・企業の三者がお互いに影響を与え合う「構造」そのものにあると考えています。以下で、この「構造」について説明していきましょう。 マジメに勉強しても「得」がない日本の大学生 連載第1回で、アメリカ・中国の大学を卒業した方々への聞き取り調査をご紹介しました。そこでは、多くの人が異口同音に、次のようなことを言っていました。 「よい成績をとらないと就職で困りますから、みな真剣に授業に臨んでいます」 実は海外の企業は、ごくあたりまえに採用選考で大学の成績を参考にしています。その際に使われるのが、GPA(Grade Point Average:成績の平均点)で、その名のとおり、各人の成績を点数化したものの平均点です。 たとえばアメリカの場合は、S