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【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】外国でなく現場に寄り添う政治・行政を
日本の酪農・畜産は戦後すぐに米国の要請でトウモロコシの関税を撤廃し、輸入トウモロコシに依存する形... 日本の酪農・畜産は戦後すぐに米国の要請でトウモロコシの関税を撤廃し、輸入トウモロコシに依存する形で発展できたが、輸入が滞り、飼料価格が高騰すると赤字に陥る「宿命」を負った。 千葉県の加藤博昭獣医師らにより千葉・北海道中心に行われた全国107戸の緊急調査では98%の酪農家が赤字に陥っている。子供の成長に不可欠な牛乳を供給する産業全体が丸ごと赤字という異常事態である。 取引乳価はkgあたり10円引き上げられたが、全国の多くの酪農家は30円~50円の赤字だと話している。鳥取県農業の指導者・鎌田一也氏の綿密な計算でも酪農家の赤字幅は少なくとも約30円なので、10円の値上げだけでは赤字が解消しない。 一方、飼料価格への補填などを合計すると生乳1kg当たり5円程度の補填に相当すると国は言い、これで十分かのようなデータを示しているが、公式データは古い。鎌谷氏のデータでも明らかなように、現場は刻々と悪化し
2023/02/05 リンク