先生1人の〝学級王国〟変化 「チーム担任制」拡大、負担軽減や子供見守りに効果

学級担任を1人に固定せず、複数の教員で担う「チーム担任制」を導入する学校が増えている。教員不足や働き方改革が喫緊の課題となる中、業務分散による負担軽減を図るとともに、複数の目で子供を見守る狙いもある。学級運営を1人の担任に委ね、ほかの教員が干渉しない〝学級王国〟からの脱却は、多くのメリットがある一方で、責任が曖昧になるといった懸念も指摘されている。 チーム担任制は国主体の施策ではなく、各自治体が独自に導入。文部科学省によると、導入例の統計はないが、都市部を中心に草の根的に広がっている。担任が１週間や１カ月単位でローテーションする学校が多く、担任を複数配置してチームとする学校もある。 茨城県取手（とりで）市は、女子中学生のいじめ自殺で不適切な学級運営を指摘されたことを受け、令和２年度から全ての市立中学校で導入した。ローテーションの期間は現場の状況に応じて変更し、生徒に関する情報は毎週開かれる