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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI (20)

  • 全国のボンクラども! 劇場につどえ!「第9地区」 - 深町秋生の序二段日記

    とにかく「第9地区」はすばらしい。すばらしかったですよ!! オールタイムベスト級の大傑作だ。映画の話である。 去年の破壊しまくり映画エヴァンゲリヲン破」も男の子度数が異様に高かったけれど、「第9地区」もまた男の子の欲望をパンパンにつめこみすぎて、そのまま爆発してしまったような血と殺戮の夢工場であった。三角マークがまぶしい昔の東映暴力映画のように埃っぽく、石井聰亙監督や深作欣二監督作品のような「お前ら全員敵だ!」という追いつめられた男の悲壮なギラギラ感、それにマッドマックス風のアナーキーな世界観とパワードスーツ。すき焼きとステーキとうな重がいっぺんに押し寄せるような映画だった。 南アフリカのヨハネスブルグ上空に超巨大な宇宙船が不時着。「すわ、何事」と人間たちは驚くが、船のなかにいるのは栄養失調に陥った使いっぱしりのエイリアンだけ。頭のいい上層部はみんな死に絶えてしまって、粗野で即物的な奴隷

    全国のボンクラども! 劇場につどえ!「第9地区」 - 深町秋生の序二段日記
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    false_alarm 2010/04/13
    近くで上映してないなぁ
  • つまんないけどいい試合 亀田興毅対内藤大助 - 深町秋生の序二段日記

    亀田長男対内藤戦をテレビ観賞。 事前に亀田が判定で勝つであろうという予測を立てていたけれど当たってしまった。う〜ん。 いや普通にいい試合であった。TBS系の世界チャンピオン戦というと、どういうわけか殴ることより相手に抱きつくことばかりが先行する試合が多いのだが、これはほとんどクリンチがなく、緊張感のあるいい試合だったと思う。鬼塚の髪型からにじみでるナルシズムにちょっとうえっとなったけれど。 ここ最近における内藤の際際の防衛や、スタミナがあっても顔面がついてこないもろさを考えると、たぶん亀田のパンチに顔面を崩されて、パンチの精度が落ちて苦しむだろうという予想を立てていた。しかし想像を超える顔面崩壊ぶり。鼻がぽっきり折れているなかで、あれだけ闘えるのだからやっぱり根性の人だったのだと思う。 一方の亀田長男は地味に強い選手になっていた。フットワークなしのアウトボクシングというどっちつかずのスタイ

    つまんないけどいい試合 亀田興毅対内藤大助 - 深町秋生の序二段日記
  • 結婚詐欺殺人。時代を映す犯罪などと。 - 深町秋生の序二段日記

    昼間にテレビをつけたら、恵さん(詐欺師的スマイルが昼にぴったり)の番組で、さっそく「女が結婚詐欺をする時代」とかなんとか、もうそういう特集を組んでいた。 早いなあと驚いた。もはや傷みの進んだしめサバのようなのりぴー事件を蹴飛ばす勢いの大物に、ワイドショーは狂わんばかりである。ミヤネ屋も発情した犬のように事件をたっぷりと扱っていた。ちなみにのりぴーが介護方面に進みたいとおっしゃったそうで、それに対して「介護や福祉業界はそんな甘いものではない!」と非難ごうごうであったが、どんな業界に進むかは人の自由であり、更生を誰もまじめに考えないという風土が浮き彫りになったなと思った。じゃあ女やくざになりますとか、芸能界に戻りますとか言えば、もっとブーブー言うくせに。どうせえっちゅうねん、とちょっとだけ憤りを覚えたのだった。 さて一昨日は「二人が不審死」昨日はそれが四人となり、今日は六人と報道された。大型

    結婚詐欺殺人。時代を映す犯罪などと。 - 深町秋生の序二段日記
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    false_alarm 2009/10/30
    「どんな業界に進むかは本人の自由であり、更生を誰もまじめに考えないという風土が浮き彫りになったなと思った。」
  • マイケル・ジャクソン。黒人エンターテイナー特盛物語 - 深町秋生の序二段日記

    MJが死んだときはびっくりした。そういうものだ。 まああれだけのことをやって、50歳まで生きられたこと自体、奇跡のようなものだったのだろうか。彼の姿を見るたびに感じるある種のタブー感というか、アンチエイジングという言葉では片づかない居心地の悪さがつねにつきまとっていた。「少年でありたい」という前のめりなスタイルも、なんだか神に対するどでかい挑戦という感じにさえ見えた。 もはや同じ人類とは思えず、霊長類ヒト科というよりも霊長類マイケル科という新しい生物のようにさえ思えたのだけれど、彼にまつわる悲劇のストーリー自体は、それほど珍しくないように思えた。じつに黒人エンターテイナーらしい物語だったなあと。 黒人がアメリカでスターになるには、言うまでもなくハードな道を進まざるを得なくなる。多くのエンターテイナーが波乱万丈すぎる人生をすごしてきた。それこそちょっと前まではあからさまな人種差別の問題がから

    マイケル・ジャクソン。黒人エンターテイナー特盛物語 - 深町秋生の序二段日記
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    false_alarm 2009/07/02
    「「肌の色なんか関係ないじゃないか!」といっけんまっとうなメッセージを流してはいたが、あれほど肌の色に固執した人間も歴史上いないと思う。」これって周知の事実なの?
  • 深町秋生の序二段日記

    鬼の八兵衛の真骨頂は“鉄拳”だった。元新聞記者が証言する。 「八兵衛は、クロと見込んだら拳を使うんだ。被疑者の人権がうるさくない時代だから、相当ムチャクチャやった。取調室の壁に血が飛び散るほどぶん殴ることもあった。さすがに捜査一課では問題になってね。でも、相手は“捜査の神様”だから、誰も面と向かって諌めることはできない。小原保は、八兵衛が拳を使うと、ブルブル震えて、髪の毛が逆立ったらしい。八兵衛自身がそう語っていたからね」 祝康成「真相はこれだ!『昭和』8大事件を撃つ」p51 おもしろいけど、ちょっとがっかりだ。 テレ朝のドラマ「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」である。豪華な俳優陣や舞台セット、吉展ちゃん誘拐事件という昭和最大級の刑事事件を追う伝説の刑事という大きな物語はなかなかに飽きさせない。脚を手がけたひとりが「特捜最前線」などで有名な長坂秀佳だけあって、安定したおもしろさがあった

    深町秋生の序二段日記
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    false_alarm 2009/06/22
    あの取り調べ風景は、そのまま「冤罪の生まれた瞬間の映像」としても使えそうだと思った。
  • 深町秋生の序二段日記

    え! マジでそんなに刷ってんの? 嘘だろ、桁数間違えてない? と、いきなり生々しい話になるが、第七回のこのミス大賞「臨床真理」と「屋上ミサイル」の初版の部数をどこかより耳にして卒倒してしまった。具体的な数字はもちろん出すつもりはないが、この出版不況のおりに単行として刷る部数としては異例すぎる数字で仰天してしまった。 「くそ、おれんときの初版部数は……」というひがみ根性が爆発して(まあ嘘なんだが。当にひがんでないよ。ワスは)、同郷の山形人である柚月裕子さんの「臨床心理」を読破したのだが、「くそ、おもしれえじゃないか」とよけいにひがみ根性をこじらせてしまった。 「臨床真理」は正統ミステリだ。重いテーマを扱う社会派サスペンスの趣は清張作品のようであり、登場人物のなかで、人の心が望まなくとも読めてしまうという共感覚の能力を持った青年が出てくるところなどは、キングの影響を受けた宮部作品のようでも

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  • 深町秋生の序二段日記

    ちょっと前の話になるが、自衛隊の特殊部隊における「はなむけ」格闘訓練は驚いたねえ……。 それにしても陰惨な事件であるにもかかわらず、やっぱり思わずぐっときてしまうのは「はなむけ」なる雅やかな言葉が登場したことだろう。学生のときにならった紀貫之の土佐日記を思い出してしまった。馬のはなむけ。 昔から隠語が好きだった。ジャーゴンとかスラング。その世界に脈々と受け継がれる年季の入ったものもあれば、どういう風の吹き回しか、奇跡的とさえ思えるほどポエティックな言葉がひょっこり生まれることもある。 だいたいリンチ殺人一つとっても、自衛隊は「はなむけ」と言い、相撲界は「かわいがり」、オウム真理教は「ポア」と呼んだ。それぞれの世界観がなかなか反映されている。 もともと隠語は、表立って言えないし、縁起も悪く、後ろめたい行為であるからこそ自然と生まれた語句でもある。あと関係者以外の人間を小ばかにする意味でも使わ

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  • 深町秋生の序二段日記

    いやあ政治おもしろいなあ。 まあ政治といっても、ひとりヤキの回った年寄りの妄言でゲラゲラ笑ってるだけだけど。 あの大臣はひょっとすると誰かの指示で「劇場化」するように依頼されて、べらべら喋ったのではないかとさえ思った。暴走の勢いがすごすぎて。日教組を「抵抗勢力」にして争点をずらし、そんで選挙に臨もうという意図が内閣にあったのではないか。でなきゃ納得できないんだよなあ。なんにしてもあの大臣、文部科学大臣時代によっぽど日教組にいじめられたのであろう。まあなんにしろ劇場どころか炎上してるだけなんだけれど。こちらのエントリが詳しい。 http://sekakata.exblog.jp/7528609/(「中山騒動」と「劇場」型政治 世界の片隅でニュースを読む) しかしWWEじゃあるまいし、ここ1〜2年は次々に「なんだこいつは!」と会場をどっかんどっかん沸かせるようなニューカマーが登場してはさっさ

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    false_alarm 2008/09/30
    電撃辞任でどのくらいのお金が無駄になっているのか、私も気になる。
  • 深町秋生の序二段日記

    http://d.hatena.ne.jp/kechack/20080317/p1(マスコミは他人の口を借りた表現を止めよ Munchener Brucke) 膝をポンと叩きながらも「あ、先にやられた」と悔しくなってしまった。 この「議論を呼びそうだ」とか「批判が高まりそうだ」というのに違和感を覚えていた。私は日テレの24時間ニュースチャンネルをつけっぱなしにしておくことが多いのだが、当にナレーターや女性アナウンサーがこの言葉をしょっちゅう口にする。「今後、議論を呼びそうです」とかなんとか。「すでにおめえが呼んでるじゃないかよ、ねえちゃんよう、どうなんだよお、ええ?」とワンカップ持った労務者スタイルで絡みたくなる。 これはメディア独特の言い回しだが、突きつめていくとこれは日語の文法の問題でもあり、日人の質を表した表現なのかもしれない。つまり「誰が」という主語をかき消しては、曖昧な方

    深町秋生の序二段日記
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    false_alarm 2008/03/23
    「出版社に襲撃かけたりとか、イメクラで未成年にサービスされて警察にひっぱられたりとか、バツ2とかオモシロ経歴山ほど持ってるやつに、モラル低下といわれなければならない現代の青少年が気の毒」
  • 深町秋生の序二段日記

    さて尊敬する速水さんの二冊目単著「自分探しが止まらない」がいよいよ発売となる。 それに合わせて私の自己啓発論というのを一つ語ってみたい。 まあ私はずーっと自己啓発的なものをぼろくそに言ってきた。みつを的メッセージやホワイトバンド、ライフハック、宗教。たぶんこれからもぼろくそに叩くと思うけれど、今日はまあ一時停戦。現代の自己啓発とはなんだろうという雑感である。 正直なところPHPとか大量に出回っている自己啓発とか、みつを的な路上詩人のメッセージとか、それらはみんな自己啓発とは違うものだと思っていた。そもそも自己啓発というのはめちゃくちゃハードなものだからだ。 来、自己啓発というのはこんなもんだと思った。どこかの施設に軟禁し、事を抜き、睡眠不足に追いやって、そこで徹底的にその存在を否定してやり、人格を一旦リセット。そんで再構築するという……まあ洗脳である。シベリア抑留兵や中国で捕虜になっ

  • 深町秋生の序二段日記

    森達也の新刊「死刑」を読んだ。一気に読んだ。 これはいつもの「森達也業」ともいうべき仕事だなと思ったのが第一印象。しかしやっぱり森達也以外に書けない内容だとも思った。彼の代表作になるだろう。 世の中には曖昧な領域がある。それは誰もが忌避したくなる世界だ。手を突っ込んだところで余計な火傷を負うだけでまったく得にならない。どう書こうが誹謗中傷、ないしは「非国民」とか「レイシスト」とかありがたくないレッテルまで貼られることもある。さらに世の中は何事も竹を割ったようなわかりやすい善悪、左右、縦横な話を好むので、曖昧な領域なるところを追っても銭にはならない。そして誰もが取り上げるのを諦め、その世界はサンクチュアリと化してときには暴走していく。 森達也はそこへ果敢に攻め込んだ男である。先日も取り上げた動物実験。超自然現象。放送禁止歌。オウム真理教。メディアそのもの。 そして死刑。廃止派でありながらも、

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    NHKのニュースを見ていてひっかかるときがある。 昔、こういうのも書いたけれど、 http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20060521(異例は通例) それと最近はこちら。 http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/01/nhk_76d6.html(救急医療崩壊 NHK昼のニュースで「たらい回し」と「受け入れ不能」を報道→追記あり 私が気になっていたのは「相次ぐ」なる言葉だった。けっこうNHKで多用される。先日の長崎の銃乱射事件でも使われた。確かに悲惨な事件だ。去年は銃がらみの犯罪が多かったし。まあ非合法の拳銃も、手続きを踏んで持っている合法銃も全部ミソクソ一緒に語られる場合も多かったのだが。 http://www.npa.go.jp/toukei/seianki4/20070521.pdf(平成18年度 

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    昨日は戸越銀座で暴れた少年通り魔の映像が一日中流されていた。 監視カメラの映像、それに音声もついていた。いや彼氏すさまじい叫び声をあげてましたね。今日の朝の「やじ馬ワイド」ではさっそくそれをして「キレる若者」特集をやっていた。駅員をぶん殴るキレる50代特集もできればやってほしいもんだと思っていたけれど。 さて最近は「監視カメラの映像」が目立つようになった。メディアが積極的に取り上げて、捜査協力のために流すパターンも多い。あの川口市の強盗&女性殺人では、女性の衣服をまとってATMで金を引きおろす犯人の姿が記憶に新しい。私自身は監視カメラが大嫌いで、好感など持てるはずもないのだが、監視カメラの映像が犯罪捜査に一役買っている事情は理解することぐらいはできる。それと忌々しいけれど犯罪の抑止という意味もあることもわかる。 しかし先日の通り魔も場合は首をひねってしまった。犯人はすでに逮捕されている。犯

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    12月上旬に姫路まで行ってきた。森達也氏の映画作品&講演目当て。 森氏といえば左派の売れっ子評論家という位置づけがなされているような気がする。まあ確かに死刑反対、反体制、反戦の姿勢を貫いていることもあって、そう思われるのも仕方ないかもしれないが、その一方で新右翼の鈴木邦男とを出したり、一水会の代表と息の合った対談をしたりと一筋縄ではいかない面も見せている。 しかしこの人のスタンスはわりあいはっきりしている。それは社会が普段目をつむってごまかしているところを追っかけるという「不都合な真実の追求」、それに白黒はっきりつけない「曖昧への固執」の二つである。(とくに後者はマイケル・ムーアとはっきり異なる点だ)ちなみに「不都合な真実」といえばアル・ゴアがいるけど、私は彼が嫌いである。マリファナ狂いのセガレや言論弾圧を計った女房の存在のほうがよほど不都合な真実だ。 彼が扱ったのは、羊のようにか弱いオ

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    false_alarm 2007/12/25
    「社会が普段目をつむってごまかしているところを追っかけるという「不都合な真実の追求」、それに白黒はっきりつけない「曖昧への固執」」
  • 深町秋生の序二段日記

    橋下弁護士の立候補で慄然としたのは、やしきたかじんや島田シンスケに電話でおうかがいを立てたという件だった。彼らに「やれ」といわれたから出馬を決めたらしい。 なんだろう。他の世界だったら袋叩きに遭う話ではないか。「や、出ないつもりでしたけど、医師会の理事長が出ろというものですから」とか「労組の書記長が出馬を許してくれましたから。最初は出るつもりはなかったんですけど」なんて会見する馬鹿がどこにいるというのだ。 しかしまあタレント議員にはうんざりだ。しかしネットやメディアで「なぜ自公はタレント候補を立てるのか!」なんて怒りの意見を見かけるが、それはちょっと違うと思う。自公だからタレント候補を立てるのだ。 自民党はあらゆる大組織とつるんで生きてきた歴史がある。郵政、金融、土建、農業、漁業、医者、製薬会社、防衛、パチンコ警察、暴力団。つるめなかったのは労組とインテリぐらいだろう。しかし小泉安倍のネオ

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    false_alarm 2007/12/13
    「高級スーツを身につけ、一流スタイリストに髪をセットしてもらい、六本木ヒルズスタジオから「格差社会……政治家には真剣に考えていただきたいものです」なんて語るフルタチさんの存在はグロテスクなほど滑稽だ」
  • 深町秋生の序二段日記

    たくさんの人があの事件のお父さんを、「気の毒な被害者の方」という目では見ていないようだ。正直に告白すれば私もだ。 そもそも事件自体も不明な点がたくさんあるので、何一つ断定的なことなど言えるはずもないが、どういうわけか数段階を吹っ飛ばして金田一君ばりの推理を展開しているブログもあちこちにある。そしてこういう騒動も起きた。 http://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20071121-286130.html(星野奈津子が不適切発言で活動停止処分) 「『絶対にあれは○○の仕業!』という話題で持ちきり」などと書いてしまったらしい。この星野嬢(誰だか知らんが)のうかつさは相当なものだが、あまり責めることができない。なぜならメディアが言ってるのだもの。「あいつは被害者以上の何かさ」と。なんの犯罪なのかもわからないというのに。 犯罪というものは概

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    false_alarm 2007/11/23
    「「メディアに対してキレる」映像を流すことの影響」
  • 深町秋生の序二段日記

    今年はいい年だった。バブルがかなり弾けてくれた。 別に経済の話をしようというのではない。日経済はまだまだ景気がいい(ことになっている)らしいし。ただ私が日ごろから疑問に思っていた人物や組織の虚飾が暴かれ、泡のように膨れ上がった幻想がパチーンと弾けて、むき出しの真実が露になってくれた稀有な年だと思う。 オランダのチューリップ投機のように、たかがチューリップ一に、どういうわけか家一軒建ってしまうような値がついてしまう。これをバブルというのだけれど、小泉政権のころあたりから、人間そのものにたびたびそうした現象が見られた。人間バブルというか。辛らつな物言いになるが、どう見ても大した人物でもないのに、周囲で「こいつは価値があるんだよ!」と必死に叫んでプロデュースしているという感じ。またその人も「私は価値があるんです!」と大口を叩くものだから、だんだんとみんな「そうか。価値があるのかなあ」なんて

    深町秋生の序二段日記
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    false_alarm 2007/10/30
    来年もよい年でありますように(まだ早い)
  • 深町秋生の序二段日記

    「NEWS23」と並ぶTBSの良心(きどり)番組「関口宏サンデーモーニング」を二週続けて見てしまったが、やっぱりというか大沢親分&ハリーが顔を真っ赤にして「渇、かーつ!」と亀田家に叫んでいた。二週目に入ってもハリーはまだ激怒。ごくろうなことである。 ちなみに先週の見所はハリーのバーチャル出演で、どっか地方に出張されていたようなのだが、あの年配層向けの落ち着いた雰囲気のスタジオのなかで、ハリーの姿が無理やり挿入されていたのが面白かった。なんかフジカラーの宣伝パネルみたいに薄っぺらいハリー御大がそのまま動いたり吠えたりしていたのだから腹抱えて笑ってしまった。なんのアトラクションなんだと。 まあ亀田次男への辛らつな批判……というか罵倒という展開だったわけで、昔から「あの一家大嫌い!」と顔に書いてあったからそうなるのも必然といえる。それにしてもああした「ご意見番」をウリにしている人たちにはもう虚し

    深町秋生の序二段日記
  • 深町秋生の序二段日記

    あの名古屋の殺人事件にゾクっときてしまった。加害者がケータイサイトで知り合ったというやつ。あれはペッパーランチ事件と同様に背筋が凍った。 去年あたりから、心が寒くなるような犯罪が目白押しだ。過去と比べても、こんなに心が寒くなるようなことはない。昔だってヤバい犯罪はたくさんあったが、昔と今とでは犯罪の質がなんか違うのである。なにか末期的な感じがする。 去年起きた秋田の連続幼児殺人事件。それにペッパーランチ事件、そして今回のケータイサイト「闇の職業安定所」事件。この3つに強烈な寒さを感じた。その寒さの正体がよくわからなかったのだが、最近になってようやくわかった。 この3つの事件に共通するものとして、加害者らの理解しがたいズサンさというものがある。秋田の鈴香容疑者にしても、ペッパーランチの非道店長にしても、今回の3人の犯罪者にしても、あまりの計画性のなさに愕然とさせられる。名古屋の場合などは、人

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  • 加害者被害者 - 深町秋生の序二段日記

    最近のTVニュースでは、被害者のほうがクローズアップされがちだ。 加害者に関する情報がやけにとぼしい。動機はきれいさっぱり要約して「かっとなってやった」「遊ぶ金ほしさ」「(下着ドロや痴漢は)興奮するから」「誰でもよかった」と簡単に説明される。これだと単なるアニマル野郎のようだ。アニマル野郎なんだろうけど。そのかわり被害者側のほうにたっぷり時間を割き、いかにその人が立派で善人で前途有望であったかが説明されたりする。 それらはニュースの価値はないということはないけれど、それほど重要性のある事柄ではないように思える。いつも「立派で善人で前途有望な人」以上のもので語ってはくれないし。昔の報道は、加害者がなぜそんなことをしでかすに到ったかというのを追い、そこから社会問題などを炙り出してくれたものだ。それがジャーナリズムではないのか……。 といった批判をよく聞く。私もそう思う。加害者、もしくは犯罪その

    加害者被害者 - 深町秋生の序二段日記
    false_alarm
    false_alarm 2007/05/16
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