2,4-ジニトロフェノール(英: 2,4-Dinitrophenol、DNP)は有機化合物の一つ。黄色結晶性固体で、甘く黴臭い臭気を持つ。昇華性がある。ほとんどの有機溶媒や、アルカリ性の溶液に溶ける[1]。酸化的リン酸化を脱共役化し、ATPの発生しないエネルギーの急速な消費を行う。自然界には存在しない人工の化合物である[2][3]。 2,4-ジニトロクロロベンゼンの加水分解によって合成される[4]。 工業利用[編集] 主に防腐剤として用いられる。硫化染料[4]・ジノセブやジノテルブなどの除草剤・現像液[5]・爆薬の原料となる。 生理作用[編集] 細胞内のプロトンに対するイオノフォア(プロトノフォア)として機能し、ATP合成酵素を通さずにミトコンドリアや葉緑体の内膜からプロトンを流出させる。膜間のプロトン濃度勾配が失われることでプロトン駆動力が減少し、細胞のATP生産力が減少する。失われたエ