世界最大のものづくりの街として知られる中国の深セン市。約40年前までは人口わずか3万人の漁村だった同市だが、いまや約1500万人の大都市へと変貌しており、平均年齢も32歳という若さを誇る。そんな深センがいま力を入れているのが教育、それも「STEM教育」だ。実際、筆者も5月に現地を訪れた際に、ショッピングモールなどで当たり前のように置いてあるSTEM教育の教材を何度か目にして驚いた。 STEMとは「S=Science(科学)」「T=Technology(技術)」「E=Engineering(工学)」「M=Mathematics(数学)」の頭文字からなる教育手法のこと(ここにArt<芸術>を加えた「STEAM教育」も増えている)。ロボットを動かすために学生が自ら試行錯誤し、間違いがあればその原因を分析することで、問題解決力がつくと考えられている。直近では、ソフトバンクが6月にSTEM教育事業に