AT&T(旧SBC)がBellSouthを買収することが決まり、これで米国の通信業界はVerizonとの「2強」時代に入る。まるで1984年のAT&T分割以来のフィルムを逆に回して見ているようだ。FCCはマーティン委員長が「歓迎」の声明を出したりして、チェックする気はないし、司法省も静観の構えだ。これで米国のインターネットは、通信会社とケーブルテレビ局の競争になる。 そこで出てきているのが「インターネットただ乗り論」である。GoogleやYahooは通信トラフィックの大きな部分を占めているし、VonageやSkypeは通信回線を使って割安のサービスをしているのだから、応分の負担をしてもらおう、という議論だ。ケーブルテレビは、自前のコンテンツを優遇して他のISPを差別しているのだから、通信業者にも同じ権利を与えろ、というわけである。 日本でも、同じような議論が出てきているが、これは話が逆