神奈川県大和市の精神科病院で2017年5月、長時間の身体拘束を受け亡くなったニュージーランド人のケリー・サベジさん(当時27)の遺族と支援団体が11月16日、身体拘束の改善を求める書簡を政府に提出した。提出後、遺族らは東京・霞が関の厚生労働省で会見し、「2度と同じことは起きてほしくない。独立した調査委員会を立ち上げてほしい」と訴えた。 支援団体は「精神科医療の身体拘束を考える会」(代表=長谷川利夫・杏林大教授)。書簡には、ニュージーランドでケリーさんの主治医だった精神科医を含む計31人の精神科医(外国人30人、日本人1人)が署名した。 ●海外では、身体拘束は「最小限」 会見で、ケリーさんの母・マーサさんは、「世界のほとんどの国では身体拘束具の使用を最小限にとどめている」。支援団体などによると、日本では、何日もわたり身体拘束されることがあり、ケリーさんは10日間拘束されていたという。ほかの先